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2015/10/19
「ジュノ」プロデューサー インタビュー:ダン・デュビエッキ氏

2010年に行われた、世界の映画業界で活躍する著名プロデューサーや監督への連続インタビュー。

長編を取りながらも短編映画を製作する意義とは?短編から学べる映画製作技術とは?ハリウッドや世界の映画業界で活躍する人々にお伺いしました。5年後でも色あせないインタビュー内容をお楽しみください。


 

同じく、アカデミー賞ノミネート監督のジェイソン・ライトマンとは、短編製作時代から監督・プロデューサーのコンビとして活躍。2001年の「ショートショート フィルムフェスティバル(当時はアメリカン・ショートショートフィルムフェスティバル)」に入選監督、プロデューサーとして参加経験もある。20本の短編と5本の長編作品はサンダンス映画祭、アスペン短編映画祭、メルボン映画祭、エジンバラ映画祭、ローマ映画祭など、世界で30以上の賞を受賞した。ジェイソン・ライトマン監督とは「Hard C」プロダクションを設立。現在も、8本以上の長編作品の企画を進めている。また、CMのプロデューサーとしても、過去にハイネケン、ホンダ、BMW、ミラーライト、京セラ、ウォルマート、GM、任天堂など、有名企業をクライエントにもつ。現在、若干33歳の若さ(2010年当時)で、ハリウッドで成功を収めたデュビエッキ氏に、インタビュー形式で、自身のショートフィルムとの関係を聞いた。

Daniel-Dubiecki

ショートフィルムは映画製作の勉強の場

デュビエッキ氏: 過去に20~25本のショートフィルム製作にかかわりました。初期の頃は何本か監督も経験しています。主にプロデューサーとして、いろんな監督との出会いや、物語の出会いが貴重でしたね。ショートフィルム時代の仲間達との出会いは得に大事です。たとえば、東京のショートショートで2001年に参加しましたが、そこで出会った、マイケル・ホロウィッツとガレス・スミスとは、「サンキュー・スモーキング」、「ジュノ」、「マイレージ、マイライフ」のオープニング・タイトルデザインは全て、手がけてもらっているし、「The Ballad of Little Roger Mead」のマーク・カーターとは、現在、一緒に長編作品の企画を進めています。

デュビエッキ氏: ショートフィルムはまず、ストーリーを明確に伝えることが一番重要で す。ショート自体が長編とは別のアートなのです。また、私もたくさんの失敗を重ねまし たが、自身のアートを磨き、練習をする場所です。長編映画では、いろんな出資者がいて、ビジネスが優先されますが、ショートフィルムの場合、誰もが「儲け」をもとめる人はいないでしょう。(かといって、ショートフィルムで利益が上がらないというわけでもないですが)また、長編作品の製作過程において、あれこれとスタジオや批評家からもうるさく言われますが、短編ではそういうことはありません。オープン、自由な製作過程を経験できます。また、ショートフィルムは、長編企画を大手スタジオにプレゼンするときにも最適だし、長編作品を経験していない若手監督にとって、長編の短編(ショート)バージョンを作ることで、スタイル、センスなど理解してもらえるツールでもあるのです。

 

ショートフィルムから何を教わりましたか?

デュビエッキ氏: 個人としても、初期の段階は、勉強でした。どううまく観客に物語を伝えるか。それには、各シーンでどこにカメラを置いたらいいのか、どう俳優とうまく仕事をするのかなど、経験を積みました。作れるだけ、ショートフィルムは作るべきです。私も長編をとっていますが、ショートをこれからも製作するつもりです。

 

映画祭はどんな役割をしましたか?

デュビエッキ氏: 映画祭への参加、どんなタイプの映画祭に出品するかなど考えるのも大切です。映画祭出品の経験も多くなるにつれて、選ぶことも学びました。映画祭は常に、自分達のキャリアを上げてくれたし、あと何よりも自分の作品を(観客と一緒に観る)という経験が最高の気分なのです。さきほども話ましたが、他のすばらしい監督にも出会えます。今、一緒に長編を製作している監督とは東京のショートショートで会ったのですから!それに、短編が映画祭で成功すると、エージェントからのアプローチを受けました。ショートショートでも入選をした「In God We Trust」が確かにジェイソン(ライトマン監督)と私のキャリアをアップさせましたね。エージェントからのアプローチに加え、我々の初長編映画「サンキュー・スモーキング」の企画が実現したのです。実は、「In God We Trust」の時から「サンキュー・スモーキング」の企画が始まり、映画が完成したのが2004年ですから、4年かかりました。

 

ショートフィルムの商業的価値について

デュビエッキ氏: 現在、ショートフィルムのビジネス・モデルが確立されていません。今後、携帯電話や、YouTubeが代表するウェブ・チャンネルにおいてもショート・コンテンツは活用されるのは必至です。現在、ケーブルテレビ、インターネット、テレビなどのメディア・チャンネルが乱立していて、ビジネスを食い合っている状態にみえます。これが、どこかのタイミングで、統合して無駄が無くなり、なおかつ、タイプの違う人間のそれぞれのニーズに答える環境になるとショート・コンテンツのビジネスが確立するでしょう。」

デュビエッキ氏の経歴では、ショートフィルムが大きなビジネスに繋がったことは無かったが、コマーシャル製作も加えて「勉強」の場所と定義し、また、映画祭に参加していた過程において、そこで出会った人材的ネットワークのメリットは、現在の活動において重要な要素だったことを強調した。

 


ダン・デュビエッキ氏

アカデミー賞作品賞ノミネート「ジュノ」「マイレージ、マイライフ」のプロデューサー


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