2006年06月12日
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なんと、朝までカラオケで盛り上がった監督&スタッフたち。
徹夜で遊んだのにもかかわらず、みんなとっても元気な笑顔です。映画祭最後の夜を本当に楽しんだようでした。また映画祭で、そしてスクリーンでお会いしましょう!
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打ち上げのあとはカラオケへ! 来日監督たちは日本文化を思いっきり満喫した模様!?
2006年06月11日
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神宮会館での撤収作業を終えて、やっと別所代表と高橋共同代表が現れました!
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グランプリを獲得したヘン・タン監督と喜びをわかちあう別所代表。
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熱い5日間が終わりました。今年も大成功のうちに幕を閉じることができました。本当におつかれさまでした!
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原宿のお好み焼き屋さんにて、監督たちとスタッフの打ち上げがおこなわれました。自分たちで焼きながら食べるお好み焼きに、来日監督たちは大喜び!
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なんと、ユ・ジテさんも来てくれました! ボランティアたちと一緒にピース!
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世界のあちこちから集まったフィルムメーカーたち。こんな機会はなかなかないと、お互いにアドレス交換をしています。
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今年もすべてのプログラムが無事終了しました。スタッフとボランティアですぐさま撤収にかかります。
最後の最後までわからない! オーディエンスアワード
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International Eの上映後、オーディエンスアワードに投票する観客たち。さあ、いったいどの作品が受賞するのでしょう!?
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クロージングセレモニー終了後、神宮会館で受賞パーティが行われているころ、ラフォーレ原宿ではSSFF2006の最後のプログラム、International Eが上映されました。プログラムの最後に上映された「刑事ボギー」のゴリ監督が、終演後にサプライズで登場! 話題賞受賞のよろこびを語ってくれました。
「THE LAST CHIP」 ラスト・チップ
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Heng Tang ヘン・タン
(21:00/Drama/香港・ベトナム・オーストラリア/2005)
<講評>
この映画祭が推奨する、ショートフィルムの楽しさ、面白さをもっとも感じさせてくれた作品。
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<受賞コメント>
去年オーストラリアのシドニーで、これまでさまざまなアートフィルムを上映していたふたつの映画館が、営業不振で相次いで閉鎖に追い込まれました。本当にショックでした。
でも今、このすばらしい映画祭に参加できたことで、この映画祭の意義がとても重要だということを感じていますし、こうした機会を通じてシネマアートは残っていくと思います。
アカデミーにノミネートされたということで、私の作品を通して、オーストラリアの主要都市のこのような現状に多くの人が関心を寄せてくれたら嬉しい。オーストラリアには現地の英語を話せない高齢の方が多く住んでいて、その中にはギャンブル依存症になってしまう人もいるのです。
そして、この作品ではコインの表裏の反対側のことも語りたかったのです。つまりカジノで働く人々です。彼らの仕事は本当に大変だし、中にはやる気をうしなっていく人もいます。このような状況に光があたればと思っています。
「La Belle Dame Sans Merci」 つれなき美女
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大根田英俊
(15:00/Fantasy/日本・アメリカ/2005)
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「La Belle Dame Sans Merci」 つれなき美女
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大根田英俊
(15:00/Fantasy/日本・アメリカ/2005)
<講評>
今回選ぶにあたって、この映画祭における「National」というカテゴリーでどのように選ぶべきかについてよく話し合った。日本を題材にしているべきなのか、日本的な世界観とは何か、National部門はどうあるべきかという話し合いをした中で、国内で活動する監督を支援するという映画祭の姿勢には賛同しつつも、ほかの部門同様、作品のショートフィルムとしての独創性と技術的な完成度を重視して選んだ。
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<受賞コメント>
この作品は、一部中国で撮影しましたが、実は撮影が終わって空港に向かう途中。乗っていた車が60メートル下の崖に3回ぐらい横転しながら落ちたんです。幸い肋骨を骨折しただけで済んだんですが。
それがこの作品でもっとも苦労した点ですね(笑)。
僕はアメリカで生まれ育ちましたが、自分のルーツである日本に興味を持っていました。日本をある程度わかったらアメリカに帰ろうと思っていたけれども、結局何年も日本に残っています。自分がアメリカで生まれていても日本人なんだなあと感じています。
今回ナショナル部門で入賞したのは本当に嬉しいです。
「Resonance of Tears」 レゾナンス・オブ・ティアーズ(涙の残響)
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渡辺敦彦
(11:00/Drama・Experimental/日本・フランス/2004)
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<講評>
出演者のずばぬけた演技に高い評価が集まった。
「THE LAST CHIP」 ラスト・チップ
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Heng Tang ヘン・タン
(21:00/Drama/香港・ベトナム・オーストラリア/2005)
<講評>
アジアインターナショナル部門は全体的にレベルが高く、勢いがあり、選ぶのに時間がかかった。
本作品は、異文化で活きる主人公たちの苦悩や葛藤を、ユーモラスな演技で生き生きと表現した点を評価した。
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<受賞コメント>
スタッフやボランティア、支援者のみなさまにお礼を申し上げたい。みなさんのおかげで私や私の仲間がとても勇気づけられています。また、財政的な困難にもかかわらず、ほかのアジアの国々でショートフィルムに携わっている人たちにこの場で出会えたこともとてもいい経験でした。
そして、東京に住んでいるみなさま、このようなすばらしいシネマアートをやり続けていることにお礼を申し上げたい。
それから今回、藤竜也さんや野宮真貴さんをはじめとするみなさんと同じ空間にいられたなんて、本当に死にそうなほど興奮しました。
「Village Football」 村のサッカー
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Sainath Choudhury サイナス・チョウドリー
(1:25/Fiction/インド/India/2004)
<講評>
「これぞショートフィルムだ」と言わせるような、ショートフィルムの特異性を十分に発揮している作品。長編映画の断片にもありそうなエピソードが見事に描かれている。
「Before Dawn」 夜明け前
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Balint Kenyeres バーリン・ケニェレシュ
(12:40/Drama/ハンガリー/Hungary/2005)
「Before Dawn」 夜明け前
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Balint Kenyeres バーリン・ケニェレシュ
(12:40/Drama/ハンガリー/Hungary/2005)
<講評>
まさにショートフィルムならではの圧倒的なパワーを持ち、最後にくすっとさせる見事な作品だった。
<監督から後日届いた受賞コメント>
私の作品、「Before Dawn」は、カンヌでのプレミア上映に始まり、その後ヨーロッパやアメリカ大陸各地の映画祭で上映されてきました。
今回のSSFFでの受賞が、より多くの日本のみなさんに見ていただくきっかけになることを願っています。
作品を選考してくれた映画祭スタッフのみなさん、ありがとう。審査員のみなさん、栄光ある受賞を光栄に思っています。そして、今回このような表現の場を与えてくださったことに感謝いたします。
ありがとう。本当に本当にありがとう。
「Hayelet Bodeda(The Substitute)」後任者
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Talya Lavie タルヤ・ラヴィ
(19:00/Drama/イスラエル/Israel/2005)
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<講評>
作品の力強さは並大抵のものではなかった。特に出てくる女優たちのパワーは圧倒的で、それをとらえた監督の眼力もすばらしかった。
「The Mechanicals」 未知なき世界
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Leon Ford レオン・フォード
(8:20/Drama/オーストラリア/2005)
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ショートフィルムの製作を通じて日本のショートフィルムの発展に貢献した人に贈られる「話題賞」。今年は「刑事ボギー」で初メガホンを撮った、お笑いタレントのゴリさんが受賞しました!
ゴリ監督は、「たまにお笑いもする、映画監督のゴリです!」と自己紹介。
今回ショートフィルムを撮った理由について、
「所属の吉本興業が、“映画を撮りたいならスケジュールは1日しかやらない”というので、必然的にショートフィルムになりました」とコメント。
また、「初めて映画を作ったので、1日で果たして何分の作品が撮影できるのかわからず、当初20ページ書いた脚本は、最終的に10ページぐらいまで削りました」と苦労を語ってくれました。
現在、「刑事ボギー2」の脚本も執筆中とのこと。これからもゴリ監督の活躍が楽しみです!
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今年のSSFF ASIAで招待作品として上映した「IRON」が、2006年のカンヌ映画祭批評家週間で見事入選を果たした中野裕之監督。
「カンヌは映画が好きな人がたくさん来ていて、暗い話でもちょっとしたシーンで笑っていたのが印象的でしたね。“IRON”は実話ですが、昭和の夏の暑いときに、ただひたすらアイロンをかける、というシンプルな映像を作りたかった。実はカンヌに行くにあたって、着ていくスーツにアイロンをかけようとしたら、自宅にアイロンがなく、慌ててタキシードを買ったんです。でも実際カンヌに行ったら、批評家週間というのはとてもカジュアルなもので、タキシードは不要でした。それで、今日初めてそのタキシードを着ました。もちろんアイロン効いてます(笑)」
と話してくれました。
スーパードライアワード スカラシップ作品「東京天使」監督&出演者あいさつ
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2005年のSSFFで上映された「SHIROTAKU」でスーパードライアワードを受賞し、スカラシップで製作された作品「東京天使」の園田俊郎監督と出演者のみなさんが舞台挨拶をおこないました。
園田監督は、
「昨年「SHIROTAKU」で受賞したときは、次回作を何も考えておらず、2ヶ月ほど考えましたね。
『東京天使』は今までのショートフィルムの枠を超えてみよう、と思って作りました。映像、個性的なキャスト、音楽、すべてにおいてスケールを感じてほしかったんです」と話していました。
さて今年見事このスーパードライアワードを勝ち取るのは、いったい誰でしょうか!?
ハリウッドデビュー作をひっさげて凱旋! ジェイソン監督&ダン プロデューサー
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5年前、SSFF(当時はアメリカン・ショートショートフィルムフェスティバル)で上映された「In God We Trust」が観客賞を受賞し、昨年「Thank You for Smoking」で堂々のハリウッドデビューを果たしたジェイソン監督&ダン プロデューサーが登壇しました。
「SSFFの卒業生として、後続の監督たちへのアドバイスは?」との質問に、ジェイソンは
「まず僕をお手本と思わないこと(笑)。まずはみなさんがここまでいらっしゃったことを心から祝福したい。ここにいらしている時点で十分才能を持っているのだから。私たちも最初、この映画祭に出品することが決まったときは本当に感激しました。
映画作りはなんといってもストーリーを語ることが重要。ショートフィルムは興業収入などの面で困難はあるけれども、自分の心に従って、忍耐力を持ってストーリーを語っていけば、道は開けると思います」と熱いエールを贈ってくれました。
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いよいよクロージング・セレモニーが始まりました!
司会は、DJの鮎貝健さんと女優の辻香緒里さん。
まずは石原慎太郎東京都知事からのビデオメッセージが流され、
「少ない予算と短い時間で内容の濃いものを作ろうと努力する姿勢から、すばらしい才能が育って世界に向かって花開いてゆくと思う。私自身も芸術家の一人として共感を持ってみなさんを支持したい」
とのおことばをいただきました。
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SSFF 2006 & ASIAの審査員たちも勢揃いしました。左から、俳優の藤竜也さん、シンガーの野宮真貴さん、ブラジルのサンパウロ国際ショートフィルムフェスティバル副理事のベッチ・サフェイレさん、脚本家の大森美香さん、映画監督の青山真治さん。
来日監督たちが会場にやってきました。大勢の報道陣に囲まれて、ちょっと緊張気味。この中からグランプリを獲得し、アカデミー賞へのパスポートを手にするのは果たして誰なんでしょうか!?
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一方こちらは、今日のクロージングセレモニーが開催される神宮記念館。
雨の中、関係者やセレブリティが続々と会場入りしています。
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観客を待つセレモニー会場。
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SSFFの創立者であるダグラス・ウィリアムス、高橋敬子、別所哲也の3人が、来客をひとりひとり出迎えています。
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人気韓流俳優のユ・ジテさんも来場!
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SSFF2006の最終日は、あいにくの雨になってしまいました。
でも、会場のラフォーレ原宿には、雨にもかかわらずたくさんの方が詰めかけ、熱気がみなぎっています。
2006年06月10日
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SSFF4日目が無事終了しました。俳優でありながらSSFFではステージ進行に日々走り回っている野島直人くんが、今年もスタッフを取りまとめています。ただいま今日一日のダメ出し中。
明日はいよいよ最終日。がんばりましょう!
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毎日最終回の最後に、人気お笑いタレントのゴリさんが監督と主演の2役をこなしたショートフィルム「刑事ボギー」が上映されているのですが、今日はなんと、そのゴリ監督が突然ステージに登場してくれたのです!
「いやあ、みなさんがどんなふうに観てくれているのかが知りたくて、こっそり来てみたんですけど、あまりにみなさんが笑ってくださったので、こりゃあ前に出て挨拶せねばと思い、出てまいりました!」とのことばに、会場は大喜び!
「この作品は、なんと1日で撮ったんです。しかも6時間押し。終了したのはほとんど明け方でした。気をつけてみてもらうとわかるんですけど、出演者はみんな、時間が経つにつれてヒゲが若干伸びてます」と撮影時の苦労を語ってくれました。
National B上映終了後に「東京天使」の監督&出演者がご挨拶
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本日最後のプログラム、National Bの上映後、スーパードライアワード・スカラシップ作品の「東京天使」の園田俊郎監督、出演の愛咲陽子さん、そしてSSFF運営スタッフでもある俳優の野島直人くんが舞台挨拶をしました。
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会場のラフォーレ原宿に掲げられている大懸垂幕は、夜はこんなふうにライトアップされているんです!
ロシアの名作アニメーション「チェブラーシカ」を特別上映!
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6月2日、3日にTOHOシネマズでおこなわれたSSFF先行オールナイトスクリーニングで上映された「チェブラーシカ」が、本日のInternational Bプログラムにて急遽追加上映されました!
そしてなんと、原作のエドゥアルド・ウスペンスキー氏も会場に来てくださったのです!!
チェブラーシカは、南国ジャングルからオレンジの箱に入ってやってきた、サルのようなクマのような正体不明の動物。
1969年から1983年にかけて、アニメーションの巨匠、ロマン・カチャーノフによってコマ撮りで映画化され、ロシアでは知らない人はいないほどの国民的キャラクターとなりました。日本でも若い女性を中心に絶大なる人気を誇っています。
原作のウスペンスキーさんは、まるでチェブラーシカそのままのようなとてもキュートな方。会場でともに「チェブラーシカ」の映画を鑑賞し、何度も笑っている日本の観客たちに大変喜んでいる様子でした。
2006年06月09日
「Thank You for Smoking」上映後の質疑応答
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最後まで観る人を大いに笑わせながらも、自分自身の判断で選択をするということの意義を深く考えさせられる「Thank You for Smoking」。
この作品は、興味深いことに、タバコをテーマにした映画でありながら、喫煙シーンがまったくありません。
上映後のQ&Aでそのことについて尋ねると、ジェイソンは、
「この映画の中では、タバコを勧めることも、やめようと呼びかけることもしたくなかった。もっとパーソナルな感情を語りたかったんだ。
タバコをテーマにしたのは、自己管理とか、自分で選択する、ということを端的に表せる格好の題材だったから。それに、主人公はとても弁の立つ人間という設定だったので、タバコを擁護する、という難しい役割を持たせて、主人公の特徴を際立たせたんだ」と説明してくれました。
また、「プロデューサーは監督のどんなところに惚れ込んだんですか?」という質問にダンが「なんといってもユーモアのセンス。これに尽きるよ」と答えると、ジェイソンは、「ダンは、今まで出会った中でもっとも心が広い人間だったし、それにほら、見てよこのファッション。スタイリッシュだろ?(笑)」とお互いを褒めちぎる一幕も。
今後の作品作りについて、ジェイソンは
「これからもコメディにこだわりたい。今回は製作費が8億円ぐらいかかったけれど、大きな予算でいろいろとしがらみが出てくると、監督の主張が通らなかったりする可能性もあるので、適度な予算での長編を作ってゆきたい」と話していました。
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上映後、サインを求められるジェイソン
プログラム終了後、SSFFは第1回から欠かさず観にきているという観客の方に感想を尋ねると、
「5年前の”In God We Trust”もキャスティングがいいと思ったけれど、今回のキャストもすごく生き生きしていました。ストーリーも、タバコを吸うことを否定しているわけではないところが興味深かった。考えさせられました」ととても満足げでした。
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今回、脚本を書くことに特に心血を注いだと話していたジェイソン。
今後も痛快なコメディをどんどん作ってくれるはず。
これからの彼のさらなる活躍に注目してくださいね!!
ジェイソン監督とダン プロデューサー、SSFFに凱旋!
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ジェイソン監督(中央)とダン プロデューサー
ジェイソンとダンが、SSFFに再び帰ってきてくれました!
ショートフィルムは長編映画へのパスポートである、とよく言われますが、彼らはそれを見事に実現したのです!!
今回、ハリウッドデビュー作をひっさげての堂々の凱旋となったふたりですが、人懐っこい笑顔は、5年前とまったく変わらないまま。まずは5年前のSSFF観客賞受賞作品「In God We Trust」を上映し、ふたりに当時のことを交えて語ってもらいました。
ダンはショートフィルムと長編映画の製作上の違いについて、
「簡単に言えば、撮影を含めてスケジュールを組む時間が長くなるということ。僕自身は長編もショートフィルムを何本も撮るような気持ちで取り組んでいる。あとはやはり資金面だね。ショートフィルムは予算を抑えられる市友人同士でお金を出し合って作ることができるけれど、長編は莫大なお金がかかるので、それだけ責任も伴うし」と話してくれました。
ところで、「Thank You for Smoking」はなんと5年間かけて作ったとのこと。脚本を書くのに半年かけ、残りは資金集めに費やしたのだそうです。
その甲斐あって、アメリカでは約30億円もの興行成績を収めました。
上映の前にジェイソンは、「この中で喫煙者は?」と観客に質問。手を挙げたのはほんの数人でしたが、彼らに向かって「タバコは絶対辞めた方がいいよ!」といたずらっぽく笑いました。
さあ、いよいよお待ちかね、「Thank You for Smoking」の上映です!
Special Event 「Thank You for Smoking」先行上映!
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今日は今年のサンダンス映画祭で大絶賛され、アーロン・エッカートやロブ・ロウ、ケイティ・ホームズとそうそうたるハリウッドスターを起用した超話題作、「Thank You for Smoking」の先行特別試写会がおこなわれます。
実はこの作品、2001年のSSFF(当時はアメリカン・ショートショートフィルムフェスティバル)で観客賞を受賞した「In God We Trust 」のジェイソン・ライトマン監督とダン・ドゥビッキプロデューサーのハリウッドデビュー作。ラフォーレミュージアム前の階段では、多くの映画ファンが列を作っています。
2006年06月08日
International C では、メキシコから「一人の乗客」のマティアス監督と、ハンガリーから「パリカのゴミ出し」のキャロリー監督が来日してくれました。
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上映後、観客からの質問に答えるマティアス監督
「一人の乗客」の主人公は、マティアス監督の父親なのだそう。
「父は歴史の教授で、もちろん俳優ではないけれども、仕事柄大勢の人の前で話すことに慣れているし、テレビのニュースでもインタビューをうけたことがあるので、キャメラの前に立つのはまったく問題なかったんだ」と話してくれました。
本作品はカンヌ映画祭のノン・コンペンティションプログラムを含む20もの映画祭で上映されたといいます。
「カンヌの後、たくさんの映画祭に呼ばれたんだ。そして僕はそれらの映画祭でたくさんの映画を見ることができた。それが僕にとってとても重要なことだったんだ」
彼が今取り組んでいる次の作品は、社会的階層の異なる二人の子どもの友情を描いた「グリーン」という作品で、テーマは「一人の乗客」と似ているとのこと。「2つの映画は兄弟みたいなものなんだよ」と話していました。
一方「パリカのゴミ出し」は、暗めの映像から思いもかけないオチへと展開するブラックコメディ。でも彼はこれまで、例えば空気が入ったゴム人形と人間が共存するヒューマンストーリーを作ったり、いちばん最近の作品は実験的な映画を作ったりと、ジャンルにとらわれない作品づくりをしているといいます。
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ビデオカメラを胸に据え付けてSWEEPERSをおこなうキャロリー監督
ところでキャロリー監督は、今回の来日の間じゅう、ほとんどハーネスで固定されたビデオカメラを胸から下げているんです。今回の来日をドキュメンタリーフィルムにするとのこと。いったいどんなふうにまとめられるんでしょうね。観てみたい!
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1時間ほどゴミを拾い集めて、SWEEPERS終了。最後に記念撮影をしました。
今日のSWEEPERSは、監督やボランティアたちと一緒に審査員のベッチ・サフェイレさんも参加してくださいました。
ベッチさんはブラジル生まれ。サンパウロ国際ショートフィルムで副理事を務めるほか、世界各国の映画祭に審査員として参加しています。
「審査員ということでなかなかこういった催しに一緒に参加する機会がなかったのだけれど、参加できてよかったわ。SWEEPERSを通してすべてのゲストが交流できるし、とてもいいアイディアだと思います。実際にゴミを拾ってみて、東京はとてもきれいだと思ったわ」と話していました。
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さまざまな国のメンバー総勢40名ほどでのクリーンアップは、注目度抜群!
それぞれゴミ袋を2枚ずつ持ち、燃えるゴミと燃えないゴミをわけて拾います。
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奥に入り込んだ吸い殻も逃さず熱心に拾い集める来日監督たち。
きれいに見える表参道の歩道ですが、植え込みの中には意外にゴミが隠れています。
「街がゴミで汚れているのはよくないことだけど、SWEEPERSをやっていてゴミを見つけると、
なんかうれしい気持ちになっちゃうんだよね」とは別所哲也代表の弁。
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今日はNHKの人気番組「英語でしゃべらナイト」が取材に来てくれました。
SWEEPERSや映画祭の様子を、7月の上旬から3週にわたって放送してくれるそう。
みなさん、ぜひチェックしてみてくださいね!
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