「東南アジアプログラム」を始め、多彩なラインナップ! 6月19日 シダックス・カルチャーホール会場 上映プログラムレポート
2016年06月19日
監督、女優、脚本家 計7名ものゲストが登場してくれた、本日のシダックス・カルチャーホール会場でのアフタートークをお届けします。
「東南アジアプログラム」から、ベトナムとブルネイの監督が登場
事故で全身の感覚を失った夫の看病をする日々を、繊細な映像美で描いたベトナムの作品『ネコとオレンジの種』。作品の中では鳴き声しか出てこなかったネコが、なぜタイトル名に使われているのかという質問に対して、Nguyen Le Hoang Viet監督は「ネコの持つミステリアスで女性的な雰囲気が、タイトルにマッチしていたから」と話してくれました。ネコのイメージって、どうやら日本もベトナムも同じようですね。
時を超える能力を持つ主人公の苦悩をスタイリッシュに描いたブルネイの作品『時間』。英語とマレー語をミックスして話す若者たちのシーンが印象的でしたが、今のブルネイでは、それが日常的な言葉遣いだそう。Aznniel Yunus監督は、そのリアルな会話を映像として切り取りたかったと言います。ちなみに、ブルネイの映画製作事情ですが、今年つくられた長編はわずか2作、去年はたった1作だったそう。
「アジアインターナショナル&ジャパンプログラム5」から、監督・女優・脚本家が登場
都会に生きる30代女性を描いた『嘘をついて』。女性の繊細な心理描写が印象的ですが、監督は意外にも男性(!)の三ツ橋勇二さん。とはいえ、シナリオはやはり女性によるものだったそうで、三橋監督は「ディティールまでこだわって書かれたシナリオを生かしつつ、映像でジャンプできるようにチャレンジした」と言います。出演者の高橋恭子さんにもご登壇いただき、撮影現場の雰囲気などを聞かせてもらいました。
『Man In Phone』は、極度のスマホ依存のあまり、とうとうその中に閉じ込められてしまった男のコメディ。Mackenzie Sheppard監督は、脚本家のOly Millerさんが持ってきたショートストリーの雰囲気を気に入って、映像化のための改変を重ねていったと言います。CG処理も多い上、別の仕事を抱えながら制作した作品なので、編集には2ヵ月半。ポーランドの友人など、国内外の友人のサポートを受けて完成させたそうです。
「インターナショナルプログラム1」から、トライベッカ映画祭で7部門受賞した『WHERE WE BEGIN』のMitsuyo Miyazaki監督が登場
死を目前にした老女ソフィアの人生を、ダンスと音楽だけで表現したMitsuyo Miyazaki監督の 『WHERE WE BEGIN』。敢えてセリフを使わなかったのは、「命の生まれ変わり」というテーマを“感じて”欲しかったから。空撮のダイナミックな映像は、撮りたい絵やアングルに合わせて、ドローンやクレーン、ステディカムなど最適な機材を選択してつくっていったと言います。また、水中でのダンスシーンについては、水の重さでも沈みにくいポリエステルの洋服を使用してもらうなどの工夫をしたとのこと。予算については、クラウドファンディングで60〜70%を集め、過去につくった自作を見せてスタッフやボランティアを募ったそうです。
SSFF&ASIA2016は、来週からiTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズも加わって、まだまだ続きます!詳しいスケジュールはこちらをチェック!
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