今年も、原宿にショートショートの祭典がやってきた! 6月3日表参道ヒルズ スペース オー会場 上映プログラムレポート
2016年06月03日
いよいよ今年も始まりました〜!アジア最大級の国際短編映祭SSFF&ASIA2016。昨日の盛大なオープニングセレモニーの興奮さめやらぬなか、3つのプログラムを上映。MCを務めるDJ JOHN(今年で9年目!)の軽妙なトークも健在です。
「アカデミー賞プログラム」
世界最高峰の映画の祭典から、珠玉の作品をお届けする「アカデミー賞プログラム」。今年のアカデミー賞といえば、レオ様こと、レオナルド・ディカプリオのオスカー初受賞が話題となりましたが、実はこの映画祭、長編だけでなく、短編部門も名作揃いなんデス!
そんな“アカデミー’sショート”から、第88回(2016)アカデミー賞で短編アニメ映画賞を受賞した『ベア・ストーリー』と、短編実写映画賞の『僕はうまく話せない』を含む4作品を上映。
胸にズシンとくる、世界レベルの研ぎ澄まされた感動と衝撃 ——–。上映後の帰り際、「やっぱり、アカデミー賞レベルは違うね」とおっしゃるお客様が何組もいらっしゃいましたヨ。
「CG・アニメプログラム-1」
オールCGのアニメーションを“体感”できる当プログラム。技術の進化だけでなく、アイデアやストーリーなど、CG表現の深化には、毎年目を見張るものがあります。上映されたのは、デジタルハリウッドが主催するDIGITAL FRONTIER GRAND PRIX 2016のグランプリを受賞した太田杏奈監督『初心』をはじめ、欧米諸国や中国、インドの作品まで実にさまざま。まさにCGアニメの世界展!
上映された8作品中、3つに「豚」が登場。これは、ただの偶然か?はたまた、最近のCGアニメの流行か??…同じ豚でも、作品ごとに表現方法がまるで違っていて、見比べて観ると面白いです。
ちなみに、MCのDJ JOHNは、「なんだか豚の角煮が食べたくなった」とか。
「地球を救え!プログラム」
地球環境保護へのメッセージが込められた作品が揃った当プログラム。上映後のQ&Aには、3人の女性監督が登場してくれました。
1997年8月、チリの海中で発生した“謎の音”に迫るドキュメンタリー『ブループ』。ニューヨークから来日したCara Cusumano監督は、“プループ”と呼ばれるこの音の存在をインターネットで知り、科学者への取材を重ね、3年もの歳月をかけて本作品をつくったそう。
『七五郎沢の狐』は、人間の環境破壊により自然を追われた狐を叙情的に描いた絵物語。やさしい歌声のような抑揚のあるアイヌ語は、“カムイユカラ”と呼ばれるアイヌ伝統の「叙事詩」がもとになっていることを、すぎはらちゅん監督が教えてくれました。
はるばるデンマークから来日してくれたのは、『人生を駆け抜ける』のHelene Moltke-Leth監督。かつて監督自身が、多忙な都市生活の中で抱えていたストレスを、都会の夜を走るランナーと、その“心の声”を組み合わせて表現した独自の世界は、シンプルでありながら圧巻のリアリティ!「制作費を集めるために、息子とともに実家に引っ越した」というクリエイタースピリッツに、心からのリスペクトを贈ります!!
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