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【10/21 Sat 会場レポート】 東京都写真美術館でのリアル上映3日目!
2023.10.22
さわやかな秋晴れの日からのスタートとなった10/21(土)!
休日だったこともあり、朝から多くのお客様にお越し頂きました。
1つ目のプログラムは「SSFF & ASIA 2023 受賞プログラム1-Kids are Alright」
朝早くからの上映にもかかわらず、多くの方に並んでいただき盛り上がりのある上映になりました。
プログラム内容は「いつか子どもだった大人たちへ― 未来を見つめる眼差しや家族へのたゆまぬ愛。 子どもたちが重要なキーとなり心に強く残る作品群」となっていましたが、
上映後には、MCの児玉アメリア彩さんから「このプログラムは、子供の行動の不確定さに翻弄される大人達、そんな独特な空気感を感じました。他の作品群と違ったテイストになっていて、とても魅力的だった」とコメントされました。
<MCの児玉アメリア彩さん>
2つ目のプログラムは「SSFF & ASIA 2023 受賞プログラム2-さまよえる魂」。
交通事故で失った記憶を求めて/人間の姿をした鮭の生涯を追って/宇宙飛行士の心臓の、宇宙への道のり―。この世界で、この宇宙で、さまよう魂を描く作品プログラムです 。
上映後にはMCから「今回は『魂』をテーマにしたプログラムでした。私たちが普段の生活ではふれない様な、非日常な体験。どの作品もそれぞれの切り口が違う印象的な作品達でした」と感想を頂きました。
3つ目のプログラムの「韓国ショートフィルム特集」は、昨日10/20(金)に続き満員での上映となりました。
本プログラムは、グローバルスポットライトアワードを受賞したソ・イングク監督『TRAP by SEO IN GUK』ほか、今年のノミネート作品の中から映画祭プログラマーが推す韓国のショートフィルムをラインナップ。
ミュージックショートフィルム『NEXUS』は、ユンホの3rdミニアルバム『Reality Show』の発売と同時に公開されている作品。
アルバムの楽曲をもとに、現実と仮想空間を行き来できる近未来時代のメタバース世界「NEXUS」で巻き起こる「ノア」(ユンホ)と、AIガイド「セラ」(aespaのカリナ)の物語を、監督キム・ヒョンス氏が映画的な世界観で演出します。 映画祭会場の大きなスクリーンで上映されるのは、このプログラムが初となります。
上映後には、お客様から感謝のお言葉もいただき、大変好評なプログラムとなりました。
4つ目のプログラムは「SSFF & ASIA 2023 受賞プログラム3-あの人の足跡」。
遠く離れる君を、恋焦がれる君を、会いたかった友達や家族の足跡を追ってー。 永山瑛太さん主演、ライブアクション部門ジャパンカテゴリー受賞作品含むそれぞれの想いが胸を締め付ける感動作をラインナップ。
本プログラムで上映されたSSFF & ASIA 2023 ジョージ・ルーカス アワード(グランプリ)受賞作『希望の架け橋』は、10/18(水)に吉田和泉監督を迎えてのトークセミナーを開催し、制作の裏話などを語ってくださいました。
*トークセミナーの模様は、YouTubeで無料公開中。
5つ目のプログラムは「SSFF & ASIA 2023 受賞プログラム6-うつろいゆくものたち」。
愛する人との時間、風や水もうつろいゆくものだから美しく愛おしい。 今を一緒に生きている奇跡を見つめるラインナップで、上映後には2作品からゲストに登壇いただきました。
まずは、『君のかけら』からレイモンド・ドーン監督とフラヴィオ・グスマン撮影監督、そしてフラヴィオさんのお子様、が登壇されました。
お子様の可愛らしい姿に、会場にいらっしゃったお客さんもうっとりしていました。
<写真左から『君のかけら』レイモンド・ドーン監督、フラヴィオ・グスマン撮影監督とご息女>
Q&Aのコーナーでは、MCから「今回の作品、実はコロナのパンデミックが起こる前に撮影されていたそうなんですが、ネットでつながる遠距離恋愛が何だかコロナの時を彷彿とさせるようで、ある意味先取り感のあるストーリーだったのですが、どのように作品のコンセプトを考えたのですか」との質問にレイモンド監督は「この作品は、何か実際の物語を題材にしているわけではありません。ソーシャルメディアというものは、私たちのコミュニケーションの一部となっているといえます。なので、そこの重要性と、私自身のSNSでの体験も少し元にしています」と語っていました。
次にMCから撮影監督のフラヴィオさんに「スマホ越しに映る東京の街が印象的でしたが、撮影時に大変だったことはありますか」と質問があり、「撮影東京に来たばかりのころだったので、東京の街を新鮮な気持ちで撮影できました。難しかった点は、撮影許可がなかなかおりなかったので、撮影場所を探すのが難しかった」と回答いただきました。
最後のMCからの質問では「ラストまでSNSの相手を映さなかったので、AIかと思った」との感想に、監督は「台本では相手は生きている人間だったが、フラヴィオと話すとAIにするのはどうかたとアイデアをもらった、だが結果的には台本どうり撮影した」
フラヴィオ撮影監督は「私は最後までAIがいいと思った、最後の相手が登場するシーンは、あまり撮影したくなかった(笑)」と貴重な裏話もお話しされました。
そして最後には『縁々』から村松 希祥監督が登壇しました。
<左からスペシャルMCの東紗友美さん、『縁々』より村松希祥監督、MCの児玉アメリア彩さん>
MCからの「この作品を作るきっかけは」との問いに、「私自身、祖母2人の死を経験していて、生死というのは普遍的なものだと思っております。生死にしっかりと向き合っている人はどれくらいいるのだろうかと考え、そこから着想を得ました」と回答されました。
本作で主演の中野有紗さんは、カンヌで主演男優賞を受賞した『パーフェクトデイズ』に出演。
そんな中野さんの第一印象を監督は「とても器用で頭のいい方。作品でも役をしっかりと体で表現してくれて、とてもありがたかった」と絶賛されました。
そんな中野さんは撮影中でもスタッフや監督たちと普通に食事をしていた様で、監督からは「普段はモデルもされているのに、一緒に同じ量を普通に食べていて、なんだかほっこりした気持ちになった」と語ってくださいました。
そして最後にMCから「どんな映画監督を目指していますか」という質問には、
「人の痛みや悲しみから目を逸らさず、眼差しを向け対話していける様な監督になりたい。
そうすることで、より映画に深みを出せると思う。
中学時代、河瀨直美監督ワークショップから、人と向き合うことの大事さを学び、それは今も自分の軸になっている」と19歳とは思えない、これからの日本映画界を担う監督としての、素敵な回答をいただきました。今後も松村監督の活躍から目が離せません。
本プログラムの上映には『たゆたい』から齋藤 汐里監督と主演の杉山 美紗さんもいらしてくださいました!
<左からMCの児玉アメリア彩さん、スペシャルMCの東紗友美さん。『たゆたい』より齋藤汐里監督、杉山美紗さん>
明日は、日本博とSSFF & ASIAが、日本各地に眠る文化や物語を現代のショートフィルムに昇華した、『おばあさんの皮』『おかあの羽衣』『海の見える街で』の3作品を特別上映!
上映後には、『海の見える街で』の宮城 夏鈴監督、キャストの佐久本 宝さんをゲストにしたトークイベントも行います。
秋の映画祭のリアル上映会もあと1日となりました!最終日10月22日(日)も東京都写真美術館にて上映いたします。
ぜひご来場ください。