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SSFF & ASIA 2024 アワードセレモニーで発表!俳優が監督として受賞するのは史上初グランプリ「ジョージ・ルーカス アワード」は森崎ウィンさん監督『せん』に決定!
2024.06.18
アカデミー賞短編部門につながるライブアクション部門、ノンフィクション部門、アニメーション部門のほか、HOPPY HAPPY AWARDも発表
そして、藤岡弘、さん、永作博美さん、本木克英さん、山崎エマさん、ティム・レッドフォードさん、シャロン・バダルさん、シシ・ヤマザキさんからなる審査員により選出された、栄えある映画祭最高賞ジョージ・ルーカスアワードは、ライブアクション部門ジャパンカテゴリー優秀賞/東京都知事賞を受賞した、森崎ウィンさんの『せん』に決定いたしました。
グランプリ受賞作品には、副賞としてクイーン・エリザベスの 2025 年日本発着クルーズ / 海側バルコニー客室 1組2名様が提供されました。
「ショートフィルムは自分の心の中を素直に、詳細に伝える努力が必要。そんな宝物を優しく包み込んで作られた作品群に感動した」(審査員:永作博美さん)、「永遠のテーマであり、私たちが常に直面している「死」と、日常の営みの中にある、未来に残したいもの。我々人間が忘れてはならないものが多くの作品に描かれていた。」(審査員:杉山知之さん)
「エキサイティングで刺激的で、多様な国の物語や問題意識が感じられる作品に大いに考えさせられ、感動した。映像を通じて、世界が平和に向かってほしいと希望を感じた。」(審査員:藤岡弘、さん)と評されたオフィシャルコンペティション。ほかアワード含む本日発表の受賞結果を以下にお知らせいたします。
なお、各受賞作品含むオフィシャルコンペティションノミネート作品は、6月30日(日)まで、映画祭オンライン会場グランドシアターにて特別延長配信をいたします。ぜひご紹介いただけますと幸いです。
https://www.shortshortsonline.org
SSFF & ASIA 2024グランプリ「ジョージ・ルーカス アワード」受賞作品
ライブアクション部門 ジャパンカテゴリー優秀賞/東京都知事賞 【第97回アカデミー賞短編部門ノミネート候補】
『せん』
監督名:森崎ウィン/24:45/日本/ドラマ/2024
【森崎ウィン】
1990年生まれ33歳。ミャンマー出身。2018年にはスティーヴン・スピルバーグ監督作『レディ・プレイヤー1』で主要キャストとしてハリウッドデビュー。『蜜蜂と遠雷』で第43回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞。数々のミュージカル作品で主演を務めるなど多方面で活躍。映画監督、初挑戦となる。
【受賞理由】
ある田舎の一軒家というワンシチュエーションで繰り広げられる物語ながらその背景から聞こえてくるメッセージ、音楽と役者の見事なパフォーマンス。ショートフィルムらしい圧倒的な構成力で無駄がなく、大変力強い作品。ミュージカルアクターである監督ならではの演出が光っており、グランプリにふさわしい作品であった。
ライブアクション部門 インターナショナル 優秀賞 【第97回アカデミー賞ノミネート候補】
『ヤマアラシのジレンマ』
監督名:マテウス・リビンスキー/16:10/ポーランド/ドラマ/2023
この映画は全編手話で構成されている。作品の舞台は、依存症に悩むろう者の若者向けのリハビリ施設。新患の主人公は長期入院者に惹かれていることに気が付き、治療中に2人の絆を深めようと奮闘する。
【マテウス・リビンスキー】
1999年生まれ。ポーランドの映画学校に通う2年生で、映画演出を学んでいる。本作「ヤマアラシのジレンマ」で短編映画デビュー。現在は韓国を舞台にした短編ドキュメンタリーの制作に取り組んでいる。18歳の少女が母親から「愛している」という言葉を聞くために地球の裏側を目指すという物語だ。
[審査員のコメント]
二人の人間が出会って、化学反応が起こって変わっていく様子が初めから最後までストーリーの流れがよくまとまっていて、キャラクターディベロップメント、ストーリーディベロップメント、演技、全てにおいて長けていた。全編手話で台詞が全くない中で、映像演出のメッセージが素晴らしく、見たことのない世界を体験させてくれる例外的に素晴らしい作品。
-ライブアクション部門 インターナショナル 審査員
永作博美、山崎エマ、Tim Redford
ライブアクション部門 アジアインターナショナル 優秀賞/東京都知事賞 【第97回アカデミー賞ノミネート候補】
『いつの日か』
監督名:プラディーダ・ブリファ・ラハユ
22:08/インドネシア/ドラマ/2023
目の見えない10代の少女、スリとヤンティは寮に住んでいた頃からの親友同士。2人は切っても切れない仲で、いつも一緒。ある日ヤンティが夢を追うために町を離れると言い出したことで、2人は喧嘩になってしまう。ヤンティは自分たちに夢を持つ権利はあるのだろうかと問いかける。
【プラディーダ・ブリファ・ラハユ】
ジョグジャ・フィルム・アカデミーを卒業後、Viddsee 2021で人気を博した「The Envelope of Grief」をはじめとした数本の短編映画を製作。最新作「A Girl」はインドネシア映画祭オーストラリア2023でグランプリを受賞している。
[審査員のコメント]
視覚障害のある役者の演技が素晴らしく、友達同士の中で一人が成功を収め、一人が取り残されるという誰もが経験する人生の葛藤を見事に演じ切っていた。障害を中心にするのではなく、友情の物語として誰もが共感でき、夢と希望をもらえる素晴らしい作品。
-ライブアクション部門 アジア インターナショナル 審査員
シャロン・バダル、藤岡弘、、本木克英
■オフィシャルコンペティションの応募数と上映数(米国アカデミー賞短編部門ノミネート選考対象部門)
・インターナショナル部門 応募数:2,104作品 (94の国と地域) 上映作品数:入選作品33作品
・アジア インターナショナル部門 応募数:722作品 (36の国と地域) 上映作品数:入選作品25作品
・ジャパン部門 応募数:241作品 上映数:21作品
■優秀賞賞金:60万円
■公式部門審査員(五十音順/敬称略):
インターナショナルカテゴリー 永作博美、山崎エマ、Tim Redford
アジア インターナショナルカテゴリー シャロン・バダル、藤岡弘、、本木克英
ライブアクション部門 ジャパン 優秀賞/東京都知事賞 【第97回アカデミー賞ノミネート候補】
『せん』
監督名:森崎ウィン/24:45/日本/ドラマ/2024
田舎暮らしをするおばあさんのいつもの一日が始まる。ちゃぶ台で役場の若者と朝食をとり。縁側で配達員とお茶飲み話をする。そんないつもと変わらない日常に、微細な不協和音が聞こえてくる。
【森崎ウィン】
1990年生まれ33歳。ミャンマー出身。2018年にはスティーヴン・スピルバーグ監督作『レディ・プレイヤー1』で主要キャストとしてハリウッドデビュー。『蜜蜂と遠雷』で第43回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞。数々のミュージカル作品で主演を務めるなど多方面で活躍。映画監督、初挑戦となる。
[審査員のコメント]
ラジオから聞こえてくる世界情勢と変わらない日常生活の中に、歳を取ることや孤独といったテーマがあり、さりげない中に深いメッセージが隠されている。全体的に自己の周囲を見つめて深堀りしていく似通ったテーマが多い中で、オリジナリティがあり、新鮮で意外性のある作品だった。
-ライブアクション部門 ジャパン 審査員
シャロン・バダル、藤岡弘、、本木克英
ノンフィクション部門 優秀賞 【第97回アカデミー賞ノミネート候補】
『ナイジェリアのバレエダンサー』
監督名:ジェイコブ・クルプニク
14:44/ナイジェリア、アメリカ/ノンフィクション/2023
雨の中バレエを踊る子どもたちの映像がSNSを通じて拡散されると、ナイジェリアはラゴスの小さなバレエスクールに世界中の注目が集まった。YouTubeの動画でバレエを習得したダニエル・アジャラは今世界のステージに立つため稽古に励んでいる。
【ジェイコブ・クルプニク】
ダンスや動きを通して映画的ストーリーを創り上げることを得意とする。世界を股にかけ、探究心と歓喜を振り撒きながら、彼の仲間たちも自由に混み合った空間を動き回り、アイデンティティや公共空間といったより深い問題を探索する。現在は2011年の長編デビュー作である「Girl Walk // All Day」の続編に取り掛かっている。
[審査員のコメント]
テーマ、メッセージ、創造性、カリスマ性、サウンド、尺、全ての分野においてショートフィルムとしてずば抜けて優れており、人物を描くドキュメンタリーが多い中で、他のどの作品よりもオリジナリティが光る作品であった。残酷だけれども美しく力強いメッセージと若者のパッションがいつまでも心に残る作品。
-ノンフィクション部門 審査員
永作博美、山崎エマ、Tim Redford
■ノンフィクション 部門 応募数:313作品(55の国と地域) 上映:15作品
■優秀賞賞金:60万円
■審査員:永作博美、山崎エマ、Tim Redford
アニメーション部門 優秀賞 【第97回アカデミー賞ノミネート候補】
『プールのカニ』
監督名: Alexandra Myotte & Jean-Sébastien Hamel/11:11/カナダ/アニメーション/2023
荒れ果てた住宅街で、ゾーイと弟のテオはたった2人きり。思春期のゾーイは、内なる恐怖に取り憑かれた怒りの塊。テオはまだ子供で、空想の世界に現実逃避している。
【アレクサンドラ・ミョッテ & ジャン=セバスチャン・アメル 】
モントリオールを拠点に活動する2人組の作家兼監督。受賞歴のある短編アニメーションやウェブシリーズは、世界中の数多くの映画祭で上映されている。最新作「No Title(2021年)」は複数の賞を受賞。
[審査員のコメント]
少年の持つ想像の双眼鏡、空間コンピューティング的表現、カラフルできめ細やかなタッチが素晴らしく、現代的で非常に優れた作品。狭い世界を描いていそうで深いテーマがあり、人間の様子がリアルによく描かれていた。
-アニメーション部門 審査員
川田十夢、シシヤマザキ、杉山知之
■アニメーション部門 応募数 :464作品(57カ国) 上映:23作品
■優秀賞賞金:60万円 ■審査員 (五十音順/敬称略):川田十夢、シシヤマザキ、杉山知之
HOPPY HAPPY AWARD
『十日と永遠』
監督名:倉田 健次/24:59/日本/ドラマ/2024
故郷を捨て、カメラマンとなっていたアキラは、弟ジュンの残した不思議なメッセージから十数年ぶりに帰郷する。しかし弟の姿はなく、弟の娘サナから渡されたのは赤い封筒。それは【宝探し】の始まりだった…。
【倉田 健次】
映画監督/脚本家。「サンダンスNHK国際映像作家賞」グランプリ受賞。『EVERYTIME WE SAY GOODBYE』『Novela Picaresca』等、国際映画祭で最高賞受賞。ドラマ『ふたりモノローグ』、長編映画『MANKAI MOVIE A3!』『藍色少年少女』等。結城貴史監督作品『DitO』にて脚本担当。