EOS 5D Mark IIが登場したのは2008年末のこと。
映像の圧倒的な美しさ、そしてこれまで1,000万円する機材を使わなければ実現できなかった高画質の映像が、本体価格がわずか30〜40万円ほどで手に入るようになったという事実に、メディアは驚愕しました。
今日のワークショップでは、『月刊ビデオサロン』編集長の一柳さんを司会進行に迎え、EOS 7Dで全編撮影した映画『音楽人』の伊藤秀隆監督と、撮影を担当したニホンマツアキヒコさんに、撮影の舞台裏やワークフローについて語っていただきました。
はじめに『音楽人』のデイジェスト映像が流されましたが、中高生を対象にした、携帯小説をもとにしたラブストーリーながら、登場人物がまるで化粧品のCM並に肌が美しく撮られていることにびっくり。
撮影に使用された機材は、EOS 7D2台、ズームレンズ2本(EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS、EF28-135mm E3.5-5.6 IS USM)、単焦点レンズ1本のみ。 ライティングは通常の映画撮影とほぼ変わらないスタイルだったそう。
伊藤監督は、EOS 7Dで全編撮影した理由について、 「『音楽人』はHDVで撮る予定でした。
でもEOS 7Dはレンズのセットでも20万円ぐらいだった。この金額なら学生でも手が届いてしまうわけです。
ここで商業映画側がこの機材を使って作らないと、学生に負けてしまうと思いまして(笑)、7Dを使いたいと申し出ました。
制作会社には猛反対されましたが、ニホンマツさんがOKしてくれました」と説明。 ニホンマツさんは 「実はEOS 7Dのテストをまったくしていなかったんです。EOS MOVIE自体を使うのも初めてで、ほとんどぶっつけ本番でした。
とにかく軽くて小回りが利き、軽くても手ぶれはほとんど気になりませんでした。
そして編集もコストパフォーマンスは桁違いによかったですね」と話してくれました。