川県を舞台にした『世界の中心で、愛をさけぶ』が記憶に新しい行定勲監督は、韓国でも大ヒットした岩井俊二監督の『love letter』(1995)では助監督を務めていました。
ディスカッションでは、当時のロケ撮影時のとっておきの苦労話を披露してくれました。
「『Love Letter』は、岩井さん自身が雪景色が撮りたい、というのがまずあって、雪を撮るなら小樽がいいね、小樽にはなにがあるんだっけ、ああガラス工房があるね、みたいな連想から組み立てられていったんです。
でも撮影は本当に大変でした。 フィルムコミッションがまだまだ整っておらず、僕は警察に何度も連行されました。
ふたりの主人公がすれ違う、とても重要な場面の撮影などをしていたのですが、行政の協力がない場所で駐車をしていて、それが4キロにおよぶ渋滞を引き起こしてしまったりしたから(苦笑)」
アジア各国で大ヒットし、小樽を一躍有名にした『Love Letter』ですが、フィルム・コミッション制度がまだ整っていなかった15年前、ロケ撮影はこんな苦労がつきものだったんですね!