続いて、ジャパン・フィルムコミッション副理事の田中まこさんから、映像が観光にもたらす影響について基調講演をしていただきました。
田中さんは 「近年、“フィルム・ツーリズム”というものが注目されています。ドラマや映画の舞台になった場所が観光地としてにぎわっているのです。
みなさまご存知の『冬のソナタ』の大ヒットは、実に2,300億円もの経済効果を生み出しました。
わずか7ヶ月間で韓国への日本人観光客が18万人増加。
今まで知られていなかったロケ地に多くの人が押し寄せ、冬ソナを見ていなくても“韓流”ということばが浸透しました。 また『男たちの大和YAMATO』(2005年)は尾道市の造船ドック跡に実寸大の戦艦大和が建造されましたが、そこを撮影後に公開することで、たった500円の入場料だけでも3億円を売上げ、仮説の土産屋の売上げは4億円以上、市全体の経済効果では実に25億円にも上ったのです。
さらにドラマ「アイリス」では、秋田―ソウル国際定期便が、ドラマの放送により急増。
田沢湖スキー場のリフトの販売が4倍、鉄道は43倍、男鹿温泉郷の宿泊が4倍の売上げを記録しました。
秋田県では6月補正予算で ”ロケ地ブランド化事業”が予定されています。」 と、具体的な数値を挙げながら、映像が観光産業に与える絶大なる効果を伝えてくださいました。