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【10/22 Sun 会場レポート】 秋の映画祭・東京都写真美術館でのリアル上映3日目!

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2023.10.23

清々しい秋晴れの空の下からのスタートとなった東京都写真美術館会場最終日!
日曜日だったこともあり、昨日に引き続き、朝から日本人のみならず、多くの外国人のお客様にもお越し頂きました。

  

1つ目のプログラムは「SSFF & ASIA 2023 受賞プログラム4-敵は誰だ!?

罪悪感、孤独、忍耐…。人生なかなか楽じゃない。行く手を阻む障害物にどう立ち向かうのか。TIFF審査員の1人フィリピンシネマのパイオニア レイモンド・レッド監督による、カンヌ映画祭パルム・ドール受賞作品『アニーノ』を含むセレクション。

上映作品の一つ『虎の洞窟』は、野村萬斎監督×窪田正孝さん主演による、オーディエンスアワード(ジャパンカテゴリー)受賞作品。

あらすじは、シェイクスピアの戯曲「ハムレット」と中島敦の短編小説「山月記」をモチーフに、孤独な青年の心象風景を描き、社会に居場所を見出せない男(窪田正孝)が、ある日不思議な声に誘われて外に駆け出していく様を描いた作品です。
こちらのプログラムは海外のお客様も多くいらっしゃり、大変好評でした。

2つ目のプログラムは「SSFF & ASIA 2023 受賞プログラム5-チガウを巡る物語

価値観の違い、勘違い、嗜好の違い、見た目の違い…。 違うだけで涙を流す人がいるのは何故だろう。 映画祭期間中にオンライン会場で最も視聴された作品としてMost Viewed Awardを受賞したドラァグクイーンのドリアン・ロロブリジーダさんと荒木飛羽さんの共演作含む「チガウ」を巡る作品群。

上映作の『ストレンジ』『私たちは他人です』は、ゲストの方が10/19(金)に本映画祭に登壇くださり、貴重な裏話や制作秘話などを語ってくださいました。
その様子は10/19のレポートからお読みいただけます。

 

3つ目、本会場最後となるプログラムは「日本博:特別製作ショートフィルム上映&トークイベント」。
ショートフィルムで堪能する日本各地の文化と物語がテーマとなっており、日本博とSSFF & ASIAが、日本各地に眠る文化や物語を現代のショートフィルムに昇華した、『おばあさんの皮』『おかあの羽衣』『海の見える街で』の3作品を特別上映しました。

​​1本目『おばあさんの皮』は福島県の昔話「姥皮(おっぱのかわ)」を、2本目『おかあの羽衣』は沖縄県の組踊「銘苅子(めかるし)」を、3本目『海の見える街で』は静岡県熱海市に銅像がある事でも知られる尾崎紅葉の小説「金色夜叉」から着想を得て執筆された短編小説を原作にしたショートフィルム。

 上映後には、『海の見える街で』から宮城 夏鈴監督、キャストの佐久本 宝さんが登壇されトークイベントを行いました。

宮城監督は本作が自身3作目の監督作で、現在はLAと東京の2拠点で枠を超えた活動を続けており、佐久本さんは映画『怒り』での演技で第40回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞されています。

Q&Aのコーナーでは、様々な作品への思いなどを語ってくださいました。

まず初めにMCから宮城監督へ、本作をオファーされた時の感想をお聞きしました。

宮城監督は「今作のオファーは(昨年の)品川国際映画祭の帰りにメールが来て、それを見て嬉しすぎるあまり、電車で号泣してしまいました(笑)」と語られました。

『海の見える街で』は「金色夜叉」から着想を得て執筆された、乘金顕斗さんの短編小説『海の見える街で私たち』を原作としたショートフィルム。

MCから原作とショートフィルム本編の違いを聞かれた宮城監督は、
「『金色夜叉』は男女、原作短編小説は女の子2人、本作は男の子2人の話にしました。それは、女性だと嫉妬やネチネチした感じが思い浮かぶが、男の子2人だとどうなるのか思い浮かばなかったからです。周りの男性に、どういう事で、男の子はケンカするのか聞き、中でも『好きな子をイケメンに取られる話』が興味深く、そこから考えを深めた結果、本作は外見・ルッキズム問題を取り入れた物語になりました」
と話されました。
 

さらに、佐久本さんと萩原聖人さんの印象を聞かれた監督は、
「佐久本さんは、私が求めることを、すぐ表現できて素晴らしいと思った、それに加え、佐久本さんは色々なものを心でしっかりと感じ表現されるので、心の俳優だと思いました。
萩原さんは、現場で難しい顔していることも多かったが、お話を聞くと、役の気持ちの裏や細かい動きなどの質問を度々され、細部に神は宿るように、こだわりを持って取り組んでいただいているその姿勢に、私自身も学ぶことが沢山あった」
と、語ってくださいました。

最後には、佐久本さんと宮城監督から会場の皆様へ一言いただきました。

佐久本さん「短い時間でしたが、皆さんと作品を観れてとても楽しかった、これからも心で動く俳優になろうと思います」

宮城監督「これからも皆さんに楽しんでもらえるような作品を作るので、よろしくお願いします」

会場からの大きな拍手とともにイベントは終了しました。

 

会場に足を運んでくださった皆様、誠にありがとうございました!
リアル上映会は本日で最終日となりましたが、オンライン会場では10/27(金)まで引き続き開催しておりますので、是非ご鑑賞ください。

■SSFF & ASIA 2023 秋の国際短編映画祭 オンライン会場
https://shortshorts.org/2023autumn/online/

 

そして、昨年宮城監督もご登壇されたと話されていた「品川国際映画祭」が、11/6(月)から11/11(土)まで開催されます。
秋風が薫る夜空の下、幻想的な高層ビルの谷間の緑地空間を「映画」と「音楽」と「食」で彩るシネマイベントです。

「品川インターシティ」を会場に、都会の真ん中で幻想的なシネマ体験が楽しめる、アウトドアシアター空間を施設するとともに、アーティストによる心地いいライブ演奏、人気のキッチンカーが勢ぞろいするフードゾーンなど、多彩なエンターテインメントが大集結!

映画で感動する瞬間も、音楽やグルメを楽しむ潤いあるひと時も、全てが味わえる特別な6日間をお届けします。
こちらも
会場でお待ちしておりますので、ぜひご来場ください。

■品川国際映画祭公式サイト
https://www.shinagawa-cinema.com/

主催

ショートショート フィルムフェスティバル アジア実行委員会

後援

J-WAVE

共催

東京都

提携企画

東京国際映画祭

特別協力

ニコンフォトコンテスト

協力

有限会社 ディレクト・ネットワークシステムズ

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