作家・田丸雅智さんと学ぶ「ショート」作品の魅力
2016年05月17日
ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2016 公式サイトオープン!
今年のショートショート フィルムフェスティバル & アジア開催まであと2か月を切り、webサイトも本格オープンしました! 上映作品の中からとっておきのプログラムやイベントをご紹介!今回のイベントは「超ショートショート講座」
作家の田丸雅智さんを講師にお迎えして、ショートショートを書くメソッドについてお話しいただきます。田丸さんはショートショートの大家である星新一さんの孫弟子であり、2011年12月、光文社文庫の「物語のルミナリエ」に掲載された「桜」で作家デビューされました。現在では創作活動のみならず、ショートショートについての講座や出張授業にも精力的に取り組んでいらっしゃいます。また、田丸さんが発起人となり設立された2016年のショートショート大賞には述べ7,000篇を超える応募があるなど、次世代のショートショート作家の先陣を切ってご活躍されています。
そもそも、ショートショートとは何でしょうか?大辞林第三版によれば、「〔short short story の略〕 短篇小説よりもさらに短く、意外なアイディアに満ちた小説」。また前出のショートショート大賞では、「原稿用紙一枚でも、小説だ。」と謳われています。限られた文字数の中で、読者をあっと言わせたり、感動させたり、ぞっとさせたりする、それがショートショートの醍醐味といえるでしょう。それは、数分から数十分という短い時間で観客を魅了するショートフィルムの魅力とも相通ずるものがあります。長編には長編の、短編には短編の面白さがあるのは、小説も映画も同じです。
今回のイベントでは、ショートショートフィルムフェスティバル &アジアspecial editionとして、昔話の二次創作を書くための手法についてお話しいただきます。ショートショートフィルムフェスティバル &アジアでは2014年から、「ブックショートアワード」というプロジェクトを行っています。昔話や民話、小説を元とした二次創作作品を公募し、大賞作品をショートフィルム化するというプロジェクトです。2014年の大賞は、芥川龍之介の「鼻」から生まれた作品、「HANA」。今回のイベントではそのショートフィルムをご覧いただけます。さらに、田丸さん原作、又吉直樹さん主演のショートフィルム「海酒」も上映されます。「海酒」は2012年の樹立社ショートショートコンテストで最優秀賞を受賞した作品です。
又吉さん演じる主人公が何処か懐かしい雰囲気を漂わせるバーで出会った、青く透き通った不思議な酒、海酒。美しい映像で紡がれる味わい深い物語を、どうぞお楽しみください。
田丸さんは、著作「夢巻」の後書きでこのように綴っています。「読み終わってぐるっと元のところに戻ってきたときに、ありふれたものだったはずのものがどこか違って見えるようになる。そんな、螺旋階段をのぼっていくような感覚を味わってもらえたらうれしいです」。ショートショート、そしてショートフィルムという螺旋階段の魅力、さらには自分の手でそれを生み出す面白さに、本イベントでぜひ触れてみてください。
超ショートショート講座のご予約はこちらから!
参考資料:
ショートショート大賞 ウェブサイト(http://shortshortawards.com/)
田丸雅智 個人ウェブサイト「海のかけら」(http://masatomotamaru.com/index.html)
田丸雅智(2014)「夢巻」 出版芸術社
- ライター情報 木江恭
小説、エッセイ、紀行文等々、何でも屋のもの書きを目指しています。趣味は創作、読書、映画鑑賞。SSFF & ASIA主催のプロジェクト「ブックショート(http://bookshorts.jp/)」にて作品公開中です。Twitter(https://twitter.com/kyokinoe)では創作や映画の感想なんかを呟いています。
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