ロバート・デニーロが幽霊(ゴースト)役で主演!? |インターナショナルプログラム7
2016年04月27日
ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2016 公式サイトオープン!
今年のショートショート フィルムフェスティバル & アジア開催まであと2か月を切り、webサイトも本格オープンしました! 上映作品の中からとっておきのプログラムや作品をご紹介!今回のプログラムは「インターナショナルプログラム7」
インターナショナルプログラムは世界各国から集まった良質なショートフィルムを上映するプログラムである。その中から優秀作品を選出し、アジアインターナショナル&ジャパンプログラムの優秀作品とあわせてグランプリを決定する。グランプリに選ばれた1作品は米国アカデミー協会へ推薦され、アカデミー賞へ挑戦する権利が得られる。アカデミー賞を目指す映像作家がしのぎを削るオフィシャルコンペティション。
そのなかでもインターナショナルプログラム7の特別上映作品が「Ellis」。
物語の舞台はエリス島。
エリス島はアメリカのアッパー・ニューヨーク湾に実在する島で、1892年~1954年の間、アメリカへのヨーロッパからの移民の入口であった。「希望の島」として多くの移民がエリス島を通じてアメリカへ渡る一方、「嘆きの島」とも呼ばれ、審査を通れずに本国へ戻され家族と生き別れになる者や、感染症の疑いのためにエリス島に隔離される者もいた。長期間島から出ることができず3000人以上の移民が最期を迎えたと言われている。
ロバート・デニーロ演じる“ゴースト”はエリス島からアメリカへ渡れず、苦しくもエリス島でその生涯を終えた。
作中は静かな廃墟の中、デニーロが“エリス島のゴースト”の視点で回想的に語りかけてくる。人物写真が多く散りばめられた廃墟を感慨深く巡りながら、当時の情景や事情を美しくも悲し気に表現している。
日本人にはまだ馴染みの浅い“移民”がテーマであるが、今後の国際情勢や日本社会の変化と共に、我々にもより身近に感じられるテーマになりうるかもしれない。
監督は、フランス出身のストリートアーティストJR。
パリとニューヨークを拠点に、世界中でアート活動を行なっている。ストリートアーティスト活動の他、映像作家、フォトグラファーとしての顔を持つ。「TED」への出演が話題になり、その斬新でフレッシュなアート活動に注目が集まった。
昨年の秋には、ワタリウム美術館での個展を開催し、今回紹介した「Ellis」をはじめ、「Les Bosquets」、「Rivages」の3つの異なる映像作品を上映した。
「インサイド・アウト」プロジェクトでは、クラウドファンディングで資金を集め、日本の気仙沼を含む世界各地で苦しむ人々を撮影し、街に張り出すことで現地の“今”を世界に訴えかけた。主に「弾圧」や「差別」、「貧困」をテーマに作品を制作しており、アートで世界の人々の視点を変えていこうとしている。今作においても、モノクロの顔写真を多く背景として取り入れ、「差別」について奥深く語っている。
監督 JR
インターナショナルプログラム、アジアインターナショナル&ジャパンプログラムには1作品ごとに観客賞があり、1人1票投票が可能。投票券は入場の際に配布し、上映終了後に投票できる。観客賞は全上映終了後、プログラム事に発表される。
エリスの上映はインターナショナルプログラム7 詳細はこちらから!
- ライター情報 オニーバ
ショートフィルムの楽しさを少しでも多くの人に伝えられたらなと思っています。 “無料上映”ですし、ぜひ、ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2016へ足を運んでください。見終わった後には、本当に無料!?と疑いたくなる良作ばかりです。
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