最後の金曜日。6月24日シダックス@渋谷
2016年06月24日
今日で金曜日最後となる渋谷のシダックス・カルチャーホール。
途中から雨が降り始めたのにもかかわらず、たくさんのお客さま&ゲストにお越しいただき、どうもありがとうございました!
アジアインターナショナル&ジャパン部門2
映画業界の”あるある話”をストーリーにした「FIVE PERCENT MAN」の田中雄之監督とご出演の岩瀬亮さん、又吉直樹さん主演の「海酒」の中臺孝樹プロデューサーと小宮誠プロデューサーにお越しいただきました。
岩瀬さんが演じた主役の映像監督にインタビューするテレビマンは、姿さえ数秒しか映らないものの話のキーを握っている役どころ。監督からの熱い指導と、岩瀬さんのアドリブで監督が思い描いていたテレビマンを実現することができたそうです。会場からは内容について「よくある話なのですが?監督のご経験ですか?」との質問が。聞いた話や経験談を誇張して盛り込んだそうですが、その後、中臺さんも巻き込んで映像業界のあるべき姿について語っていただきました。監督からの視点と、プロデューサーからの視点。映像制作について語り始めると、とてもアフタートークだけでは足りません・・!
中臺さんと小宮さんへは「どこの海をイメージしたのですか?」という質問がありましたが、実は、海の場所も時期もあえて明確にしなかったそうです。そうすることで、観る人がイメージする余白を作りたかったそうです。観る人によって、季節も場所も、変わる。鑑賞後、思わず一緒に観た人と話し合いたくなりますね。
アジアインターナショナル&ジャパン部門10
5分とは思えない満足感の残る「空気を読む」から山岡大祐監督と主演の芦那すみれさんと育乃介さん、最後鳥肌の立つ「Absence」から吉田大監督とスタイリングの高道徳さんがご登壇。
山岡監督から、常に前を向いている役であるという言葉があった芦那さんと育乃介さんは、その後ふたりがどのような道を歩んでいくのかという想像を膨らませてくださいました。5分のストーリーの後に、どのような人生が待っているのか。みなさんはどのような想像をしたでしょうか?
そして、「無神論」というタイトルが決まりかかっていたけど、高さんのアイデアで「Absence」という題名になったという裏話を披露してくださった吉田監督(写真・右)。「無神論」というタイトルを聞くと、ストーリーの捉え方が変わってくると、お客さんから色々なご意見をいただきました。いないのは、神なのか?愛なのか?それとも、誰か?なにがAbsence(不在)なのか。これも語り始めると、止まりません。
インターナショナル部門2
映画祭をきっかけに日本に1ヶ月滞在中の「The Bathtub」のTim Ellrich監督。
大人、というよりもおじさんになった男三兄弟が、お母さんの誕生日お祝いのために、幼い頃と同じポーズの写真を撮るというワンカットショート。動きのリハーサルに1日費やしたうえ、41回撮り直したそうです!最後には、怒りん坊の長男役の方が実際に怒ったそうですが、それが役にピッタリだったと監督は満足そうにお話しされていました。笑 「結局、幼い頃の写真と同じポーズと撮れていないけど、その意図は?」など、会場からたくさんの面白い質問があり、とても充実したアフターセッションとなりました。
アジアインターナショナル&ジャパン部門7
「うそのせかいのはなし」からは、全4回の上映すべてに参加してくださったお父さん役の小川ガオさんをはじめ、主演の小川あんさん、速田隆成さん、大木貴文さん、原野由里朱さん、辰巳まなさんの6人にご登壇いただきました。和気あいあいとした雰囲気から、撮影現場も楽しく進んだことが伝わってきました。
そして、本映画祭でジャパン部門の優秀賞を授賞された「眠れない夜の月」の八代健志監督。木に引っかかった月を少年がリスと一緒にとりにいくというストップモーションアニメーション作品で、監督が実物の少年とリスを会場に持ってきてくださいました! 月が木に引っかかるというお話を思いついたきっかけ、そして会場からはストップモーションにかける思いや照明のあて方についてなどご質問がありました。丁寧に作られた作品と同じように、ひとつひとつの質問に真剣に答えてくださいました。また監督が人形と同じ目線に立つことで、あのような温かい作品ができるのだと感じました。
今月初めに始まった映画祭も、残り2日。 みなさん、最後まで選び抜かれたショート作品をご堪能ください!
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