ファッション・ショートフィルムを映画館で体感しよう! 写真家レスリー・キーさん監督のショートムービー作品上映イベント開催!
2016年05月15日
まずは、レスリー・キーさんからのコメントをご覧下さい。
『PHANTOM』に関するレスリー・キーさんのコメント
世界中の人々、そして私が愛してやまない芸術の都パリが2015年11月13日、一瞬にして恐怖の闇に包まれました。たくさんの夢とインスピレーションを私に与えてくれたパリに対して「恐怖」を覚えたのも事実です。
今回の痛ましい出来事が一つのきっかけとなり、私はあることを考えるようになりました。いま目の前で起きている出来事は、もしかしたら1分1秒自分自身の中で起こっている。
それは人間であれば誰にでも。
ー 誰でも、どこでも、いつでも、夢を追いかけ掴もうとしている ー
ー 誰でも、どこでも、いつでも、恐怖に怯えている ー
ー 誰でも、どこでも、いつでも、幻想を妄想し、現実に従っている ー
夢を掴もうとする中で、人間は恐怖にぶつかり、恐怖の中で夢を探して生きている。
私も「夢」「恐怖」「幻想」の中で生きています。
このショートムービーは、答えのない人生のようなストーリー。
パリ 、東京、タイペイ、バンコク、上海
言葉や国籍、文化や価値観が違う5つの都市の若者たちが、過去、現在、未来という時間の中で
それぞれどんな「夢」「恐怖」「幻想」を抱きながら生きているのか。
私はこの映画のキーワードとなる「夢」「恐怖」「幻想」を赤白青の色で表現しました。
それはまさにパリの色です。
LESLIE KEE FILMS
2015年11月13日、パリ同時多発テロが発生しました。世界中が恐怖と悲しみに包まれた、忘れてはならない一日であることは間違いありません。
弟がイギリスに留学している時期だったので、とても弟が心配になりました。連絡すると弟はとても怖がっていいたのをよく覚えています。パリはとても遠く離れていますが、当時の恐怖を肌で感じない理由はありませんでした。
人間なら必ず持っている恐怖という感情。この恐怖と現代に生きる私達はどのように関わっているのでしょうか。
レスリー・キーさんの初監督ショートフィルム『THE INDEPENDENTS』は、このテロ事件から想起された3つのキーワードが、今回のイベントで上映される3本の映画の各テーマになっています。
『THE INDEPENDENTS』は、レスリー・キーさんの言葉にある通り、「恐怖」というテーマを白を基調として描いている作品です。
凛とした表情のモデル達、コンテンポラリーダンスを彷彿とさせるボディムーヴ、現代社会とリンクした音楽とファッション、感情を揺さぶられる撮影表現…など、様々な表現方法が詰め込まれたファッション・ショートフィルムです。アートフィルムの側面もあります。
ファッション・ショートフィルムなので、物語があるわけではありません。
でもちゃんと流れが見えてくるので、メッセージが汲み取りやすい映画です。
単なる無声映画ではないのがポイント!
冒頭に出てくる凛とした表情のモデル達。一人ひとりの目の周りに黒い模様が描かれたメイクが施されていきます。これこそ、レスリー・キーさんの表現する恐怖ではないでしょうか。
誰でも一人ひとりが持っている恐怖という感情。人種や生まれた国は関係なく、人間ならば持っている本能的な感情の一つです。 そして見所の一つでもありますが、大人気の俳優、斎藤工さんのアクションがとても重要なポイントになっています。写真家であるレスリー・キーさん自身が恐怖と向き合っているように映し出されるシーンは見逃せません。
テロ事件のような世界規模の大きな事件でよく耳にする言葉があります。
「この瞬間だけ注目するのはどうなの?もっと問題を考え続ける必要があるんじゃないの?」
私もそう思います。然しながら、私達人間は忘れてしまいがちになってしまう。この恐怖という人間の本能的な感情の存在を、忘れてしまう時もあります。この映画を見てまた思い出すことができるように思います。恐ろしい事件が度々起こってしまう現代だからこそ、恐怖と向き合うことが大切ではないしょうか。
哲学的なメッセージを考えさせられる一方で、ファッション・アート映画のカッコよさもあるのがこの映画の特徴。
コンテンポラリーダンスを彷彿とさせるシーンでは、音楽に合わせて体を揺らすモデルと照明が連動して独特のリズムが映し出されます。そして斎藤工さんやサッカー日本代表の槙野智章さんが扮する力強い男性グループが登場するシーンは本当にカッコイイです!
恐怖がアートグラフィックの視点で表現されていて、思わず「美しい…」とつぶやいてしまうほど。
『THE INDEPENDENTS』は恐怖という深いテーマを扱いながらも、アーティストの視点から表現されたアート・ショートフィルムです。視覚、聴覚が刺激される上質なファッション・ショートフィルムでもあるので、是非大音量、大画面で体感してみてください!
イベント詳細
【I’m LESLIE KEE – we are the world.】
写真家レスリー・キーが紡ぐファッションと映画、アートの新境地
ゲスト:レスリー・キーほか
日時:6月4日(土) 13:30~15:10 会場:表参道ヒルズ スペース オー
料金:前売:1500円 当日:1800円(税込)
イベント詳細ページはこちら
- ライター情報 すらすら
「映画を観る時間がない…」「長い映画は苦手!」という方に、ショートフィルムはとってもおすすめです!短い時間でも、奥深いテーマと繊細な描写が詰め込まれているショートフィルム。まるでエスプレッソのような味わい深いショートフィルムの世界をご紹介します!
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