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【6/22 Thu 会場レポート】表参道ヒルズ スペースオー 会場初日!
2023.06.23
表参道ヒルズ会場の初日、多くの来日監督が参加し、国際映画祭らしい賑やかな様子でスタートしました。
ノンフィクション-2プログラムには、『青い水玉』の: Lorenzo Squarcia監督と 編集の
Serena Valletta さんが登場。福島で別のドキュメンタリー作品を手がけたこともある監督、実はもう10回以上も来日の経験があるとのこと。本作品は、イタリア人である監督が旅行で訪れたニューヨークのワシントンスクエアパークで偶然出会った女性との何気ない会話がきっかけで急遽制作することになったという驚きの背景を明かしてくれました。また日本での撮影の予定が控えているという監督、次回作にも期待です。
続いて、『山龕』のG Yamazawa監督には、パンデミックの最中に制作された本作について語っていただきました。リズミカルな音楽とストーリーの融合が個性的な本作は、元々ビジュアルアルバムとして制作予定だったそうです。当時お父さんが日本の家族に送るために残していた多くの映像や写真のフッテージがふんだんに用いられ活き活きと描かれた家族の物語は初めての監督作品だそうで、今回の経験で映像でのクリエイティビティを多いに刺激され、日本のヒップホップカルチャーにフィーチャーした映像作品にも挑戦してみたいとお話しされていました。
続いてアジアインターナショナル&ジャパン プログラム 6では3組のゲストが登壇。『制服』のYeram Kim監督はコロナ禍一番辛い経験をしたであろう学生のための作品を作りたいと本作を制作したそう。当初はコメディを作る予定だったが脚本を書き進めるに連れて貧富問題も扱うドラマになっていったという裏話を披露してくれました。
『僕の翼は、足になった。』からは節田朋一郎監督、キャストの川久保晴さん、亀井理那さん、佐藤睦さんの4名が来場。節田監督は4名のキャストと青春の喪失感と大人としての生き方をテーマに描きたいと思いストーリーを練り、約1か月半で作り上げたとのこと。またキャストの皆さん曰く、初共演の人もいたものの、特に川久保さんが場を盛り上げてくれたこともあり青春を再体験するような撮影になった、制作チームの中の良さが伺えました!
『虎の洞窟』は狂言師 野村 萬斎さんが洋画『ジョーカー』から着想を得て制作。野村さんの独特の世界観を表現できるのは身体的な演技に優れた窪田正孝さんしかいなかったと語るプロデューサーの射場好昭さん。結果として狙い通り特定のジャンルにハマらない型破りな作品になったそう。
<アジアインターナショナル&ジャパン プログラム 6 Q&Aの様子>
https://www.youtube.com/live/POz5xfx9t0o?featunre=share
最後のプログラムは戦争と生きる力プログラム supported by 赤十字。
アメリカの作品『ハリネズミ』のD. Mitry監督はベラルーシ出身。突如起こった戦争によりウクライナの友人・家族とロシアの友人・家族が一晩で会話をしなくなってしまった体験と、その直後にウクライナのゼレンスキー大統領がロシア語で平和的解決を訴えたスピーチをもとに本作を制作した監督は作品に込めたメッセージや自身の繊細な体験を伝える方法として6歳の純粋無垢な子供の視線で描くことを決めたと話してくれました。
ポーランドで活躍する『希望の架け橋』の吉田監督は作品で使ったパペット2体と共に登壇。ポーランド生まれポーランド育ちの吉田監督は子供が日本とポーランドの初めての架け橋となった史実を知り感動してアニメーション制作を決意、なんと7か月をかけて撮影を行ったそうです!
<戦争と生きる力プログラム supported by 赤十字 Q&Aの様子>