各部門優秀賞・グランプリコメント到着!

各部門優秀賞・グランプリコメント到着!

映画祭のTOPに君臨する各部門の優秀賞受賞者とグランプリ受賞者。 審査員から評価を受けたこれらの作品は他の作品とは違った魅力の詰まった作品です。各受賞者の受賞コメントをご覧ください!

また受賞作品とグランプリは9月19日のシルバーウィーク中に行われる、ショートショート フィルムフェスティバル 大阪と10月13日(火)から行われるシネマミュージアム -秋の特別上映会-審査員が選んだショートフィルムプログラムにて上映いたします!是非会場の大画面でご鑑賞ください!

グランプリ アジアインターナショナル部門優秀賞 東京都知事賞

AJH1受賞監督:Reza Fahimi

キミのモノCloudy Children

Reza Fahimi/イラン/18:04/ドラマ/2014

ある小さな街で、2人の少年が手に入ることのない物たちを、自分だけのものだと言い張っていたが、やがて、あらゆる手の届かないものを分かち合うこととなる。

作品の見どころ

この映画で一番大切なのは二人の子供によって描かれているテーマです。このテーマは作家により物語の中に隠されています。そして最初から最後まで続く類似と繰り返しも、この映画のもうひとつの見所です。

_MG_6297受賞コメント
あの子供たちはもう演技をしません、なぜなら彼らは俳優ではなく自分たちの人生を生きているからです。彼らは誰にとっても新しい花のような存在です。そう!『キミのモノ』はハッサンとアクバールの友情、喧嘩、涙と笑顔の物語です。持っていないものすべてを取り合い、平和はありません。私たちに大きな影響を与えている所有についての会話というのは日常的なやり取りです。『キミのモノ』はモハマド・シャリフィが書いた短編小説「Bagh-e-Anari (pomegranate garden)」をもとにしています。私はかねてからこの物語に魅了されており、映画を作りたいと思っていました。社会の苦しみが苦笑を誘い、笑いによって私はその苦しみを描くことが出来ました。30年以上みんなに読まれてきた作品を映画にするのはとても勇気のいることですし、大胆にならなければなりません。私の人生で最高の瞬間は東京で素敵な人々と『キミのモノ』を観た時、さらに審査員の方々に気に入って頂けたあの瞬間です。決して忘れられない瞬間です。本当にありがとうございます。

Reza Fahimi

インターナショナル部門 優秀賞
IB7受賞監督:Lotfi Achour

父親Father

Lotfi Achour/チュニジア/18:00/ドラマ/2014

チュニスでタクシードライバーをしているエディは、ある夜、産気づいた妊婦を病院まで乗せる。このつかの間の出会いが予想外の悲劇を生み出し、2人にとって人生を一変させてしまう。

_MG_6148受賞コメント
ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2015に参加でき、大変嬉しく思います。それはアジア最大級の短編映画祭のひとつを経験することができたと同時に長年訪れたかった東京に来ることができたからです。
私の作品『父親』がインターナショナル部門優秀賞に選ばれ、とても満足しています。
たくさんの作品、しかも世界中の素晴らしい作品の中で優秀賞に選ばれるというのは常に映画監督にとって喜ばしいことです。 また、それぞれがハイレベルなアーティストである審査員の方々に評価いただき、とても感動しています。授賞式後に彼らと交わした会話で、私の作品に非常に興味を持って頂いたと確信しました。
さらに賞金よりも、このような映画祭に参加し受賞したことで自分の作品が世界で通用するという自信を持つことができました。
チュニジアと日本では大きく文化が異なりますが、、上映中また上映後のQ&Aセッションで、この映画が日本の観客の皆さんに感動を与え、子供、親、また血のつながりを超えた親子について考えたり感じたりしてくれたと分かりました。そして、私たち人間はみんな異なるけれどいかに同じかを知ることが出来ました。

Lotfi Achour

ジャパン部門 優秀賞/東京都知事賞

AJF2受賞監督:岸本 司

こころ、おどる -Kerama Blue-  Kerama Blue

岸本 司/日本/19:58/ドラマ/2015

座間味村の民宿に外国人夫妻がやってきた。言葉を理解しなくても次第に民宿の人と仲良くなる妻に対し、宿にも島の環境にも馴染めず不機嫌な夫。固く閉ざした彼の心は海の中で、ある事に気づかされる。

 

_MG_6203作品の見どころ

本作には登場人物たちが互いの言葉を理解することは最後までありません。それでも相手の気持ちを察し、何となく前へ進むことを登場人物たちは決断します。人間関係は複雑で面倒なことも多々あります。全てを理解しようとして乖離する事や、理解の限界を感じた時に見える理解というものもあるでしょう。そして言葉を理解しないままに認め合うには、感できるテーマが必要でした。本作はそのテーマを「自然の美しさ」に求めました。自然に畏敬の念を持つことで得る理解。そのロケーションには沖縄の慶良間諸島が最適で、テーマを説得させる力がありました。ぜひ、物語を楽しみながら、ロケーションの美しさも堪能してください。

受賞コメント
映画制作のきっかけは慶良間諸島にありました。
私はこの沖縄本島沖合にある小さな島々にすっかり魅了され、時には物語の整合性やテーマなどを無視してでも島々の魅力に迫ろうと撮影中は必死でした。それだけ慶良間にはロケーションの魅力がありました。また、共に力を合わせてきたスタッフとキャストのみなさんに心から感謝します。
「映像の力」、「映画の魔法」を信じるみなさんと本作を制作できたことは幸せな体験でした。

みなさんおめでとうございます!

10月に行われるシネマミュージアム -秋の特別上映会-審査員が選んだショートフィルムプログラムはこちらから!