モロッコでジャパンショートの上映を行いました!
日本・モロッコ国交関係樹立60周年の節目を記念して、去年のSSFF & ASIA ジャパン部門優秀作品や映画祭がプロデュースをした特別製作作品など、日本の魅力が満載の4作品を上映しました。会場は北アフリカ、モロッコの首都にある在ラバト日本国大使公邸とラバトの中心街にあるアート劇場、マラケッシュの映画学校の3か所にて行われました。
ショートショートでは、外務省の「日本ブランド発信事業」の一環で、ショートフィルムを上映しながら、世界各地にて日本文化に興味を持っていただく活動を行っているのですが、過去には、サウジアラビアの首都リアド、オマーンの首都マスカット、過去にもイランの首都テヘラン、エジプトの首都カイロなど、イスラム国を中心に上映を行いました。
すべての上映&講演は平日に行われましたが、事前に大使館からの御招待でお声かけをしていたモロッコの映画関係者(映画祭、監督、プロデューサー、俳優)やテレビ関係者の方々など大勢の方々に来場頂きました。また、地元のテレビ・新聞などにイベント告知を大々的に行っていただき当日は、さまざまな取材を受け、日本の映像文化に対する関心の高さがうかがえました。
今回の上映された作品は、「しゃぶしゃぶスピリット(Yuki Saito監督)」、「小春日和(齋藤俊道監督)」、「Oh Lucy!(平柳敦子監督)」そして「こころ、おどる(岸本司監督)」の4作品。日本からは、SSFF & ASIAフェスティバル・ディレクター、東野正剛が参加し、作品上映後に各作品の日本文化や、日本のショートフィルムの現状などについて話したほか、現代のスマートフォンやパソコン上でみる「ショートコンテンツ」の可能性についても話をしました。
各作品の上映ごとに拍手が起こり、コメディ作品では観客から笑い声も聞こえ、純粋にショートフィルムを楽しんでもらえたようでした。
上映後は、質疑応答のコーナーを設け、東野が各質問に応答。観客からは「しゃぶしゃぶスピリット」に関して、「モロッコでも男性が女性の父親から結婚の許しを得る習慣もある。この映画にとても共感した」、「こころ、おどる」について、「日本語はわからないが、沖縄弁など各地独特のなまりが感じとれる」と鋭いコメントも頂きました。
また、マラケッシュ映画学校の校長からは、「生徒に映画を勉強させる時は必ず、黒澤、溝口、小津を見せるが、今の日本の映画業界はどうなっているのか、国内でのショートフィルムの位置づけはどうなっているか」などについても質問を受けました。
短い滞在ではありましたが、モロッコの映画関係者とのネットワークが広がり、来年以降、モロッコ作品のエントリー数が増えることに期待すると同時に、引き続きこれをきっかけにモロッコとショートショートの更なるコラボーレションが生まれていくことに期待したいと思います。