【動画・書き起こし配信】SuG 武瑠 製作ショートフィルム上映イベント イベント動画Part2配信開始

【動画・書き起こし配信】SuG 武瑠 製作ショートフィルム上映イベント イベント動画Part2配信開始

Music Video監督・小説家・俳優・モデル・ファッションブランドプロデュースなど、多角的360°の総合エンタテインメントを常に発信し続ける、バンド“SuG”のボーカル武瑠。 音楽業界を超え、サブカル・ファッション業界等からも熱い注目を集める彼が、自ら執筆した脚本をもとに創り上げたショートフィルム『WE CRY OUT HELLYEAH』のプレミア上映トークイベントです。

『SuG 武瑠 製作ショートフィルム上映イベント Part2』

ゲスト:SuG 武瑠
MC:フェスティバルプロデューサー 奈良太一

※6月11日(木)にSSFF & ASIA 2015内で開催されたイベントの動画と書き起こしです。


■確か5回くらい徹夜したのを覚えてます

奈良:脚本、主演、編集、MAもやられたんですよね?全部

武瑠:そうですね、はい

奈良:これは大変だったですか?ずばり

武瑠:大変でした

奈良:一番大変だったのはどこでした?

武瑠:編集ですね

奈良:やっぱり。編集っていうのは全部撮って、撮って、撮って膨大な長さのフィルム、映像があって、それを切って貼って繋いでっていう

武瑠:まぁ編集する時間がなかったので、最初にガチガチに決めてったんですよ、コンテとかも。で、書いてない所はここでこの場で使うからって完全に言っていったんですよね。そうメモしてやっていったんで、まだ楽ちっちゃ楽だったんですけど、多分普通の編集よりは。でもそれにしても難しかったですね。あと編集、音も一緒に貼っていったんですけど、音のチョイスが滅茶苦茶かかりましたね。

奈良:あーなるほどなるほど

武瑠:ボーカル抜きのデータを全部聞いてここはここにはまるとか。あとは曲を作るときからこういう画で使えるだろうなって思って作ってる部分もあったし、7割くらい自分のSuGか浮気者って自分のソロかどっちかで作った音楽が使われてるので、1~2割くらいだけフリーのオケを使ってたりして、そういうのも自分がやってる事が多い分クリアするハードルが多かったです。自分の音楽でやるとか。だから個性的なものが出来たし、逆に言うと作る上で編集したり音を探す作業が凄い時間かかりました。

奈良:どのくらいかかったんですか?例えば編集入って、スタジオ入って。

武瑠:覚えてないです、編集だけの日は特に無かったので。何かをやって、夜編集して、確か5回くらい徹夜したのを覚えてます。で、そのままライブ行ったりしたのもあったので。試写会の当日まで編集していたので。

奈良:完成したのを初めて観た時って、感想どんな印象受けました?正直なところ。

武瑠:あまり冷静に見れなかったので分からなかったです。とりあえず何とかできたっていう、あまり自分を客観視して評価するって所までいってなかったです。人に見てもらってどうなるのかなって。そしたら見てくれた人が、スタッフでいうと「こんなにちゃんとしてると思わなかった」とか「こんなに感動すると思わなかった」とか。皆結構PVの延長で撮られてたから、こんなにちゃんとメッセージがある映像を撮れたって事に、周りの人とかスタッフとか出てくれた人が感動してくれて、それは嬉しかったですね。

■何か思いついたらすぐ弾くんですよ。

奈良:作品に関してもお聞きしていきたいと思うんですけど。僕も一応年間でショートフィルムは350位、長編も200以上は見てるんですね。もうオタクなんですよ。

武瑠:えーそんなに

奈良:3日に1回、移動中はずっと見てるんですね

武瑠:こわ

奈良:こわとか言われちゃった。ちなみに僕があっと思ったのは、凄く動きのある映像と、その引きでふっと静かな所のシーンっていうのが全体的なバランスの中で凄く上手く配置されていたと思ったんですけど、意図されてそういうのにされたんですか?

武瑠:うーん、そうですね、意図っていうよりは、編集してる時にバランスで、メリハリがあるのが好きだと思うんですよ自分は。

奈良:メリハリの感覚が素晴らしいですよね。こう追いかけていて、パンして引きでこう追いかけていってまた動きに入ったりとか。ああいうのは感覚でこれはこういう風にしようみたいな感じですか

武瑠:そうですね、編集の順番はPVとかでも考えるかもしれないです。引きと寄りが効果的に見えるように、その順番にするとか。あと音楽の効果が始まる時に映像でも引きと寄りの距離が変わるタイミングを合わせたりとかはあったかもしれないです。

奈良:あとこれは凄くこれはかなりマニアックな話ですけど、電柱の横で、武瑠さんが電柱が左側にあってこう来るシーンで、電柱の文と武瑠さんのペンダントのこれがてれこにというか、こう逆さまになったのは意図的ですか

武瑠:いや意図的じゃないです

奈良:あ、そうなんですね。あれはちょっと凄いなぁってなって

武瑠:気づかなかったです、それは。さすが550本見てるだけあるなぁ

奈良:ちなみにもう一個、コインランドリーに入って行く時のコインランドリーのシールが下って書いてあるのは、下にその世界があるよっていう意図が?

武瑠:それも意図じゃない

奈良:そうですか、いやーでも

武瑠:コインランドリーにどうしても入りたいって言ったら意外と大変で

奈良:そうですよね、狭いですもんね

武瑠:画的に使えるコインランドリーが無くて、あと撮影の日の撮影時間、深夜だったのでわりと、深夜に使えるコインランドリー意外と無くて、大捜索した上でのあそこだったんです。

奈良:コインランドリーを選んだのは何故なんですか?

武瑠:なんかコインランドリーは最初からありましたね。「BLACK」の話を考えている時に、ちょっとパラレルみたいな感じですけど、この話とは別であるギャングみたいなのがいて、人を解体して綺麗にする時に全部コインランドリーでやってるっていう設定にしたんです、元々。

奈良:裏設定にそんなのがあるんですね。

武瑠:主人公か何かがいてゴウンゴウンゴウンみたいな凄い音がして、何この音って言ったらスーって寄って行くとコインランドリー中にバラバラになったあれが綺麗にされて、乾燥されて、全自動で全部綺麗にしてくれるみたいな話を思いついてそれをメモってたので、コインランドリーでそういうことをやっている人達が地下に入る時に入り口が地下だったら面白いなみたいな。そういう話とか結構いっぱいストックしてるんですけど、なかなか発表の場が無いので。

奈良:いっぱいストックしてるんですか?

武瑠:いっぱいしてます、そういうの。

奈良:そういのってどういう時に思いつくんですか?何かきっかけがないと、コインランドリーで人がバラバラに、みたいなのって思いつかないじゃないですか。

武瑠:思うんですよ、俺は。

奈良:それはどういう時ですか?ご自宅にいられるときですか、移動している時とか?

武瑠:いや、常にですよ、結構。そういう自分のもう一人はそうです。

奈良:さっきのお話の、もう一人のちょっと暗めの武瑠さん。

武瑠:そうですね、暗い話じゃないのも結構色々思いつくんですけど、

奈良:武瑠さんって馬鹿馬鹿しい事とかも考えたりメモったりするんですか?ちょっと笑ったりとか

武瑠:あると思いますけど

奈良:武瑠さんメモ見てみたいですけどね。

武瑠:確かにメモ面白いですね。昔のメモとか見ると、何を考えて書いてるんだろうみたいな。携帯にメモってあるんですよ。

奈良:じゃあ普段から色々なことを考えられて、メモって、全然関係のないと思いそうな事でもそこからアイデアやそういったものを生み出していくっていう癖が昔からあるんですね

武瑠:ありますね。それが最近音楽が多いですね。思いついたらメモる前に寝る前にベッドの横にキーボード1個置いているんですけど、何か思いついたらすぐ弾くんですよ。言葉が浮かんで歌って、それをすぐ鍵盤で弾いといて、で、ボイスメモに録音しておきます。それは結構してますね、最近は。言葉をメロディにするっていう。やってることは多分狩野英孝と一緒なんですけど。言葉をただメロディにするっていう。

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■実際撮り直せなかった所もあったんですよね。

奈良:作品の中でもう1個気になったのが、凄くナチュラルなナチュラルすぎるような台詞回しとか、敢えて入れられたのか分からないですけどMAをちょっと途中で止めたような、ごめんなさいねマニアックな話で、そういう部分があったと思うんですけど、あれも意図的にナチュラルさっていうのものを?

武瑠:そうですね、元々ドキュメントとフィクションと半々にしたかったので、出てくれているファンとかは本当にリアルな、チケットを探しているファンを横から撮らせてくれっていって撮ったりとか、今日の感想をちょっと聞いたりとか、半分ドキュメントで半分フィクションっていう風にしたかったので、台詞も作り込まない部分も見えるけど、意外と書いた台詞そのまま皆言っていますね。

奈良:じゃあ凄い皆さん上手ですね。あれ全員役者さんなんですか?地下のシーンとか。

武瑠:いや役者さんはほとんどいないですね、主演の中田クルミちゃんが元々演劇をやっていたくらいで。プールイちゃんやった事無いんじゃないかな、聞いてないから分かんないけど。自分は喋り言葉だったんでやりやすかったです。若干アドリブっぽい所もあったりするんですけど、それは良かったから使ってたりしますね。

奈良:ドクロの方のあれはアドリブですか?

武瑠:あれはもう俺がそういう顔をして下さいって言って。あそこ結構ガチガチにイメージがあった所だったので。

奈良:あのドクロの方はどこで

武瑠:あれは本当にドクロ作ってる人なんですよ。

奈良:ドクロ職人?

武瑠:ドクロ職人って名乗ってるんですよ、本当に。ありとあらゆるドクロを作るっていう。

奈良:作るんですか、あ、そりゃ作りますよね。

武瑠:昔SuGのPVで使ったドクロに杖が付いてるみたいなやつを作ってもらったことがあって、それを作ってもらった人なんです。で、今回、原宿が治安が悪くなってて、主人公が歩いてたら自販機に一瞬頭蓋骨かと思うけど陶器かみたいなくだりがあったんで、そのアジトに行くと、あのちょっと変な人がひたすらドクロを作ってるっていう感じなんですけど

奈良:ダンサーさんとか、アーティストさんも素人さん?

武瑠:演技はそうですね

奈良:本物のアーティストさんですか?

武瑠:そうです

奈良:ドキュメンタリータッチにっていう思いがあったからですね。

武瑠:そうですね。確かにドラマっぽい大袈裟な感じにしたくないなって感じだったので、台詞を言う時も喋り言葉に近い感じで間違えたらそのテンションで良いから、その自分の喋り言葉で言ってくれっていうのはありましたね。

奈良:「9秒無駄にした」っていうあれは武瑠さんの台詞ですか?全くアドリブなしの。一番最初の。あのアルバイトをして

武瑠:キーをずっと叩いてるシーンですか、レジの。あれは小説にあったので、叩いてくれって言いました。

奈良:もの凄いリアルですよね

武瑠:そうですね。あと細かい所ですけど叩いてて時間見る時の待ち受けとかも、やべー用意してなかったってなって、あと日にちを設定どおりにしなきゃいけないから、その撮影の時に気づいてすぐその場で色々自分の携帯で時間を設定の所にして壁紙スクショして送ってっていうこともありましたね。

奈良:ありますよね、映画はね。

武瑠:想像しないところで、あっこれが違うとか

奈良:編集の時に、あーこれ違うって思ったら撮り直せなかったりするんですよね、物凄く時間かかってしまったり。

武瑠:実際撮り直せなかった所もあったんですよね。

奈良:ちなみにどういうシーンがあったんですか?

武瑠:セツナって主人公がひったくりをされて鞄の中身を、インスタとかで靴とアクセサリーとTシャツと全部コーディネートを並べてそれを写真で撮るみたいなやつがあるんですよ、人がいるんですよ、インスタにその日のコーディネートを自分が着ないで物だけ並べてアップするみたいな。そんな感じで鞄の中を思い出した時に、鍵、財布・・・みたいな物撮りが欲しかったんですけど、それを忘れちゃって。

奈良:諦めた?

武瑠:そうです。そういうのもあったし、あと作品的に繋がらない所とかもあったんですけど、結構ね、意外と音楽と編集したら繋がったりとか。あのファッションショーの画とか、実際にファッションショー開くことが出来ないのでVantanに今までのファッションショーのデータもらって、それを色とか調節して繋いでいったりとか。そうするとやっぱり目の中に映像が入ってるみたいな効果にすると、すみかっていう女の子がファッションショー見て感動してるっていう画にしたりとか。本当は無関係な素材を一緒に使ったりとか、そういうのもありました。

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■全ての事に対して躊躇して進めない人にもちろんやるでしょって思ってもらえるような作品とかを作りたい

奈良:武瑠さんが一番思い入れがあるシーンってどこにあります?武瑠さんがイメージしていた通りのこれっていうシーン。

武瑠:やっぱりライブシーンが印象的ですね。なかなか伝え方が分からなかったし、ただ人が来れば良いって訳じゃなかったから、ライブ会場に。やっぱり皆がリアルにパーカーを着てガスマスクの人探して、チケットもらって行くみたいな映像もドキュメントとしては捉えたかったので、そういう中で無理やり強行したライブでそれをやり遂げたのがなんかでかかったですね。

奈良:最後にライブシーンを入れるって凄く重要なチョイスだと思うんですけど、それは何故っていうのは何かあるんですか?

武瑠:ライブをしていくって一連の中で起こって行くって事にパラレルワールドにしたかったっていうのと、あとたまたまセツナって女の子からすると服をやりたかったりデザインをやりたかったっていう夢にもう一度出会うっていう話ではあるんですけど、でも自分も作品で言っている様に別に全員が全員夢がある必要は無いと思うし、なんかそれぞれの夢があるじゃないですか、仕事を大切にしようとか家族を大切にしようとか応援したい人がいるとか、そういうことも一つひとつ夢だと思うので、だからライブに行くこと自体が多分一種挑戦みたいなものだと思うんですよ。わざわざチケット取って自分で歩いてそこに行くっていうのはドキドキしたいから挑戦してることだと思うので、そういうことを一歩踏み出したらなんか起こるかもしれない、友達が出来るかもしれないし、ライブを見て感動して自分も何かしたいって思うかもしれないし、それともそのライブに行きたいから日々の自分が退屈だって思う事とか嫌な事とかに立ち向かえるようになるかもしれないし。だからそういう風に1個1個の夢ってそれぞれの形であっていいと思うし、ライブに来る事自体が君が挑戦している、君は変わろうと、良くなろうと一歩を踏み出してるんだよっていうメッセージもあったので。だからライブは結構キーでしたね。

奈良:まぁだから実際で起こっているパワレルワールド的な設定とかももちろんありますし、実際ライブっていう生でお客さんと触れ合っていうものを映像に落として、それをストーリーの中に入れて、ショートフィルムとして完成させてっていうのってやっぱり面白かったですか?

武瑠:面白いし、いつも頭の中でやっている事をやっと映像も含めて形に出来たなっていうのはでかいですね。シングル書く時アルバム作る時って割とこういう風に頭の中では一回作っている、書いている事が多いので今回だったら「HELLYEAH」っていうのはキーフレーズだから、なんかずっとやろうよとか挑戦しようよとか面白いことしようよとか遊びに行こうよっていうのを、うーんどうしよっかなぁって躊躇しちゃう子が一番最後にだけついて来る?って言ったら「HELLYEAH」っていう話を書きたかっただけなんで、言っちゃえば

奈良:最初は物凄くシンプルなんですね

武瑠:結末を先に書いたんで。で、最後結末で「HELLYEAH」って言う直前で終わって、流れるメロディーを作ろうと思って曲を作ってたので、映像先行ですねこれはかなり。だからライブだったりとか自分が作る物でそれまで一つ一つ躊躇しちゃう。。ライブとか仕事とか友達とか学校とかそういう全ての事に対して躊躇して進めない人にもちろんやるでしょって思ってもらえるような作品とかを作りたいなと思って曲も映像も作ったってそれが一番かもしれないですね。

奈良:何を一番伝えたかったって言う所を聞いても良いですか?

武瑠:うーんそうですね。タイトルがそうですけど。自分がライブで言う台詞とかが一番集約して伝えたい事だと思うのでドキドキしたいなら一歩踏み出せっていう言葉を使ってて、ライブでも良く言うんですけど、やっぱり多分挑戦っていう大それた言い方じゃなくても、何でもそうだと思うんですけど、外に出ないと何も手に入れられないし、何か食べたいって思ってもそこに行かないと食べられない訳だし、なんかの過程があって感動とかも出来ると思うので、最近ライブとか自分が作ってる事全部、凄い雑な言い方になるんですけど結局サウナみたいなもんだと思ってて、どれだけ自分が目標に向かって何かを成し遂げたかすげーいっぱい耐えたかっていう達成感の元にコーヒー牛乳飲むから美味しい訳で、サウナ2秒いてコーヒー牛乳飲んでも全然美味しくないんですよ。だからきっと多分その人間って辛い事とかそういう意味じゃなくて、大変だとか自分が出来ないって思う事だからこそドキドキできると思うので、そういうことの楽しさとかを少しでも伝えられたらなと思います。

奈良:伝わったと思います。伝わりましたよね、皆さん?

(拍手)

武瑠:これからも音楽なり映像なり色んな事で表現していくと思うんですけど、やっぱりその瞬間作っているものがいいなと思えている今があるので、今はやっぱり「teenAge dream」っていう曲のPVが本当に今までで一番良い作品だなと思っていいて、結構スタッフとか見てる人とかも今までで一番良かったですってライターさんとかも言ってくれていて、きっと多分去年色んな挑戦が繋がって今の作品が出来たし、これをもって色んな挑戦が出来ると思うし、で、この挑戦している横顔で皆も色んな一人ひとりの自分がやるべき挑戦をしてくれたらいいなと思います。

奈良:ありがとうございました。じゃあお時間だそうなのでお見送りしましょう。本日のゲストSuGの武瑠さんでした。皆様拍手でお送りくださいませ。ありがとうございます。

武瑠:では次回桃太郎をご期待ください。