【レポート】第5回いばらきロケーションツアーを開催!
2017/09/12 CREATORS
NHKの朝ドラ「ひよっこ」でもお馴染みの茨城県。
ショートショートでは「いばらきフィルムコミッション」(茨城県観光局観光物産課)と協力して毎年「いばらきショートフィルム大賞」を開催しています。
初秋の風に稲穂が揺れる9月5日(火)、いばらきフィルムコミッションの主催で「第5回 いばらきロケーションバスツアー」が開催されました。本企画はクリエイターの方々に茨城県のロケーションの魅力を知って頂くために毎年開催しています。
石岡市・土浦市・竜ケ崎市をめぐった今年のツアーの模様をお届けします。
最初に訪れたのは石岡市龍明の「長楽寺」。中山間地の集落の奥にある古いお寺です。苔むした石段や杉の木立に囲まれた建物がいい味を醸し出していました。
無住職ですが、集落の人がいつもきれいに整備していて、本堂の中での撮影もできます。ここでは映画『座頭市』(2003)や大河ドラマ『龍馬伝』などの撮影も行われており、撮影を受け入れる地元の経験も豊富です。
茨城県中部に位置する石岡市は、梨やブドウなど果樹栽培が盛んな地域です。9月上旬は稲刈りの始まる時期で田んぼは金色に輝いていました。長楽寺付近の田んぼには人工物が映らない角度で撮影できる場所もあり、時代劇の撮影にもってこいとのことです。
次に訪れたのは石岡の市街地。「看板建築」というレトロな洋風建築が立ち並びます。木造2階建ての店舗兼住宅で、建物の前面を垂直に立ち上げ、モルタルや銅板、タイルなどでデザインしています。看板建築を含め、市内には19棟の登録有形文化財があり、江戸末期に建てられた観光施設「まち蔵藍」(もと染物屋)の建物とともに旅番組などでよく使用されているそうです。
お昼休憩をはさんで、ツアーバスは国道を南に向かいます。
やってきたのは日本で2番目に大きな湖・霞ヶ浦に面する土浦市。
まず、霞ヶ浦のすぐ近くにある「茨城県流域下水道霞ヶ浦浄化センター」を見学しました。
屋内は水路感が張り巡らされた水処理施設。屋外は広大な敷地に焼却炉などが建ち、戦隊物の戦闘シーンやサスペンスや警察物の犯人関連シーンに使用されているそうです。犯人のアジトに潜入した捜査員、銃撃戦、暗い地下迷宮を走る走る!といった想像が膨らみます。
次に訪れたのは、JR土浦市の西口。常磐線特急の停車する大きな駅で、駅前にはペデストリアンデッキが架けられています。駅前の市役所と一体的に使用して、街中のシーンの撮影に使われるそうです。
つづいて、町はずれの丘に建つ市役所の旧庁舎を見学。現在は廃墟状態ですが、24時間使用できることから戦隊モノや警察モノなど多くの作品のロケ地として使用されているそうです。設定としては廃墟・警察署・事務所など。古くてがらんとした建物はちょっと怖くもあり。
バスは土浦市を離れ南へ進み龍ケ崎市へ移動します。
龍ケ崎市では2か所を見学。まずは流通経済大学龍ケ崎キャンパス。近代的な建物が建つ丘の上のキャンパスで、都心から約1時間の好立地という条件もありドラマやCM等の撮影実績があります。大学の設定や街中の設定として使用できます。
2か所目は同市長沖町にある北門間小学校。いよいよこのツアー最後の目的地です。同校は平成29年3月に廃校となった小学校。田園と田舎の集落との境目に建つ白い2階建ての建物です。廃校であるため長期間の撮影にも対応。水道・電気も使えます。廃校になってから日が浅いこともあり、校舎内には様々な掲出物が残されたまま。教室・体育館など学校の雰囲気そのままのロケ地として使用することができます。
3市のロケ好適地をめぐったバスツアーもこちらで終了です。1日で回るには盛り沢山な内容でした。
本バスツアーは茨城県の主催ですが、今回訪れた3市にはいずれも市役所内にフィルムコミッションがあり、職員の方が交代で案内してくださいました。撮影の際にもフィルムコミッションが強力バックアップをしてくれるそうです。
茨城県でロケをした作品を募集する「第5回いばらきショートフィルム大賞」の募集期間は2018年1月31日まで。
応募を検討中の方は、いばらきフィルムコミッションに相談されてはいかがでしょうか?
いばらきフィルムコミッション
http://www.ibaraki-fc.jp/
第5回いばらきショートフィルム大賞
http://www.ibaraki-fc.jp/short-film5.html