チャン・グンソクさん(オーディエンスアワード受賞)から、受賞コメントが届きました!
オーディエンスアワード アジアインターナショナル部門
偉大なる遺産
The Great Legacy
チャン・グンソク / 9:29 / 韓国 / ドラマ / 2016
監督:Keun-suk Jang
チャン・グンソク。1987年 8月4日ソウル生まれ。子役でデビューし、俳優、歌手、監督など多方面で活躍するオールマイティなアーティスト。現在、漢陽大学院演劇映画映画演出専攻在学中。2012年には『それでもこんな人生良いと思う?』で「SSFF & ASIA」特別賞を受賞。
-Q1 受賞の感想をお聞かせください。
映画は観客によって完成する「大衆芸術」ですから、オーディエンスアワードを受賞できたことがとても嬉しいです。
「チャン・グンソクの作品だから」という理由で高い評価を受けたのではなければ嬉しいですね(笑)
現在、大学院で演劇学科の博士課程に在籍しています。
地道に精進して、またSSFF & ASIA に出品できる良い映画を作りたいです。
-Q2 この作品の見どころは?
実は撮影をしながら、予算や時間の問題で元々のシナリオからカットした部分が多いです。カットした部分をすべて表現できていたら 、観客の皆さんに伝わる響きがもっと大きかったのではないか、という考えも少しありました。
死の淵にいる父、彼から通帳の暗証番号を聞きだそうと急ぐ息子。父の死を見守るかすぐに必要なお金を選ぶかという選択の瞬間は、現代人たちがいつも直面している選択を劇的に見せる装置なんです。病院という空間で、短い時間で急変していく主人公の心理についていくことが鑑賞ポイントだと言えるでしょう。
最後の通帳の暗証番号は「同音異義語」なので、韓国語がわからない方たちがすぐに意味を理解できるか心配です。字幕の説明で足りているでしょうか。
-Q3 SSFF & ASIA 2017 に作品を出品した理由とは?
ショートショートへの出品を僕が好きな料理に例えると、完成した料理を自分のレストランのメニューとして出すのではなく、1年に1回開かれるビュッフェフェスティバル、それもアジア各国の多様な趣向を持ったお客様が来るところで、真心を込めて披露することになりますね。様々なお客様が味見をして楽しんで、評価をして、僕の料理について話し合うでしょう。一緒に出された料理と客観的に比較してみるのも、いい機会になりますしね。制作者なら、誰でもこのような場所に来てみたいのではないでしょうか。
-Q4 ”映画祭”の意義について
映画祭関係者の皆様には特に感謝の言葉をお伝えしたいです。映画を観に来た僕のファンの為に特別なイベントを準備してくださったこと、承知しております。観客を喜ばせるために努力する関係者の皆様の見えない苦労がSSFF & ASIAをより輝かせる力だと思っています。ありがとうございました。