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【6/23 Fri 会場レポート】表参道ヒルズ スペースオー 会場2日目!

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2023.06.24

表参道ヒルズ会場、雨は止んだ模様でしたが、朝は少し肌寒い一日からのスタート となりました。 そんな平日最後の日にもかかわらず、朝から多くのお客様にお越し頂きました。

本日一番目のプログラムは、「ライブアクション部門インターナショナル プログ ラム5」でした。 上映終了後、このプログラムからは、「プールサイドで(オーストラリア)」の Erica Yen-Chin Longさん ( 監督・脚本・プロデューサー)、Cristobal Olguinさ ん (共同監督)、Jason Korrさん (プロデューサー)にご登壇をいただき、お話を 聞きました。まず、この作品の中心となるのが「プール」だったので、「プールの 視点から作品をいかに作ったか?」という質問に対し、Long監督は「この作品の発 想は、コロナ過における両親の自宅の裏庭にあるプールをみて思いつきました。映 画にもでてきたように、長い間放置されて、汚くなったプールをみていると、いろ んな世代のいろんな家族が、「動かない」プールでの思い出があるんだろう、と想 像したのです。」 MCから「ショートフィルムにおける共同監督の作業において、それぞれどういう役 割をされましたか?」という質問に対して、Oguin共同監督は「そうですね制作の デベロップメントやロジスティックスなどはEricaが担当して、僕は主にストー リーボードなどを書いたりしました。演出においても、撮影の前半は主に僕が担当 して、Ericaは後半の撮影部分を主に担当しました。また、Ericaは、演技指導の経 験をもつ監督で、僕はどちらかというと、編集の経験と、以前いくつかショート フィルムを監督した経験が役立ったと思います。なので、僕の経験とEricaのキャ スティング能力を合わせて作ったといえます。」と回答。 撮影期間を聞かれたプロデューサーのKorrさんは、「トータルとしては10日間ほど の撮影でした。ただ、コロナのロックダウンの影響もあり、中断もあったりしたの で、季節もまたいでの撮影となりました」とコメント。 監督は「両親の家のプールで撮ったので、撮影用に季節の変化の雰囲気や、面白い 画づくりを作るのが大変でした。撮影順もバラバラで、濁っているのシーンから始 まり、徐々にフェンスを変えたりなどして撮影していきました。」 また、MCから「違う人種同士の話であったり、こちら多様性についても伝えたかっ たのでしょうか」という質問に「はい、多様性というテーマはいつも私が感じてい ることです。私もオーストラリアでアジア人として育ってきたこともありますし、 現代ではもっともっと多様化してきています。家族についても描きたかったことも あり、このような作品となりました。」

2つ目のプログラムは「アニメーションプログラム 2」でした。
まずは、「黒い翼/Black Wing(オーストラリア)からTim Main監督が登壇されました。オーストラリアの緑豊かな低木地帯にいる水鳥の鵜を通じて、生き物がどれだけの適応力を持ち、時間の経過とともにどのように認識されてきたかについてのアニメーション。まずは、世界にいろんな「鳥」がいる中で、「鵜」を題材した理由を聞かれた監督は「鵜はどこにでもいて、人々もなんとなく知っていている存在。得に気にかからない鳥ですが、おどろくべき進化をとげてきた生物でもあり、それぞれの国で文化的な意味合いも違い、映画にすると感動的なストーリーが作れるのではないかと思いました」とコメント。「そしてこの作品は、オーストラリアとニュージーランドのScreen Councilでの企画(チャレンジ)で生まれたものです。条件は8週間で、ゲームエンジンを使って作ること。ただ、映画制作用のエンジンではないので、(通常、私は実写撮影の監督ですが)今回は実験でもない、何か違った美的感覚を引き出す作品を作る、という事を考えました。
MCから「他にインスパイアされたことは?」と聞かれたMain監督は「はい、写真に影響を受けました。得にネイチャー系の写真、動画からのインスピレーションを受けました。そして、グラフィックのイメージ、照明のライティングなども融合して作りました。」とコメント。この作品を制作した経験をされ、これからはどのような映画制作に興味をもってい
るか、と聞かれた監督は「ドラマの「マンダリアン」のように、立体画面の前で俳優が演技をする撮影法が最近、映画でもドラマにおいても使われるようになってきています。ライブアクションと3Dの融合でしょうか。その手法に興味をもっています。」と話されました。

二人目は「Everywhere(香港)」の Step Cheung監督にご登壇をいただき、お話を聞きました。作品のアイデアについて聞かれた監督は「まず、この作品は発注された案件でもあり、生死について描くという企画でした。コロナ過において、人の死が身近になり、死に行く人にも声をかけれない世の中でした。それをアニメーションとして描いてくれないか、という相談があったのです。でも、ショートフィルムにするのは難しかったです。」とコメント。制作期間を聞かれた監督は「企画から最後までは、7か月くらいでした。で、スタッフもキャラクターを描く2Dアニメーションに特化したチームと背景を描く3Dアニメーションに特化したチームで構成されていました。全員で10名くらいのスタッフでした。」と話されました。今後もこのようなスタイルで映画作りをするのか聞かれた監督は「私は香港大学でアニメを教えています。初めて2Dと3Dアニメをミックスした作品でした。通常は2D専門なのですが、カメラの動きが多く、それらは3Dアニメを起用して、今回、非常に3D技術に興味を持ちました。」とのことです。最後に、作品を通じて伝えたかったこととして、「(子供向きでもあったので)死んだ人は全く消滅するのではなく、あなたのまわりに形を変えてでも存在しているのです、ということを伝えたかった」とコメントされました。

そして3人目は「Parking Area(日本)」から、増山 透監督が登壇しました。アイデアについて:20代前半の頃、東京に一人暮らしをしていた。年末に地元の茨城に帰った。父親が迎えにきてくれて、高速に入った風景がきれいでした。感動というよりは、不思議な気持ちになった。言葉で説明できることでもないし、写真でも表現できない感じ。その感じをうまく伝えれないかな、と考えたとき、最終的にこの作品になりました。」MCから「キャラクターの動きとか、眉毛、あのビル群の繊細な描写がありましたが、作品のこだわりはどこにあったのでしょうか?」という問いに増山監督は「こ
の作品は9分間あるのですが、短編、長編に限らず、人の人生の9分間をもらうって見てもらう、ということに責任を感じていたので、とにかくこの9分間、人にいいものをみた、と思えてもらえるようなものを作ろうと思いました。」とコメントされました。
制作期間を聞かれた監督は「2年かかりました。表現の方法をずっと探っていたのと、当時、武蔵野美術大学で助教だったこともあり、学生と接する上で高度な技術を使うよりiphoneとMacbookプロ使ってのみ作る、という制約もあったため、2年という時間がかかりました。」と話されました。

本日、3つ目のプログラムは「ライブアクション部門 アジアインターナショナル&ジャパンプログラム 7」でした。

上映終了後、このプログラムからは、「空と白と波と母(日本)」の出演者の服部樹咲さんと井上 幸太郎さんにご登壇頂きました。まず服部さんは、当映画祭プロデュースの「おかあの羽衣」にもご出演頂いたりとゆかりのある女優さんで、映画祭の常連でもあります。脚本を読んだ感想を聞かれた服部さんは「こんな短い脚本の中で、ほっこりするなという印象がありました。これが短編映画の良さと思うんですけど、短い中で親子の関係性だったりそれが変化していくとこらがいいな、と思いました。」と回答。同じ質問を聞かれた井上さんは「オファーを受けて読んだのではなく、監督から読
んでと言われていたので、まさか自分が演じるとは思ってもいませんでした。監督から演じてほしい、と言われたとき正直びっくりしました」と回答されました。MCから「撮影前、二人はどのくらいリハーサルをされたのでしょうか」という質問に、井上さんは「顔を合わせる時間はあったのですが、二人でリハーサルする時間は無かったです」とコメント。服部さんも「私はワークショップで監督に演技指導を2回していただいて、主人公の感情の表現を試行錯誤しながら準備をしました。」と話されました。井上さんは、「僕はワークショップではなかったですが、豆腐を作る機械を触らなくてはならなかったので、機械を知らずに撮影に入るのは嫌だったので、実際のあの「高橋豆腐店」で数日、働かせてもらい、勉強させて頂きました。」とコメント。短い撮影時間で、素晴らしい作品が生まれたこと、やはり短編映画の魅力はそこにあると感じさせてくれる作品でした。

2組は、「スカビオサ(日本)」の 高村 剛志さん (脚本、監督、プロデューサー)、そして出演者の吉村 志保さんにご登壇頂きました。何故、今このストーリーを思いついたのか聞かれた監督は、「有名人の方がネットの誹謗中傷で亡くなったというニュースをみて、最初思ったのは、誹謗中傷した人は悪いのはもちろんですが、「そういうつもりで書いたので
はなかった」とか「ただ面白がってイイネ」したとか、実際書いてない人って、それはいじめを横で見ている人に似ていて、そういう人はどういう気持ちでいるんだろう?」という思いがスタートでした。で、すぐに脚本に書いて、48時間で映画を作る、という企画に合わせて48時間で一度、作ったんですけど、納得いくできじゃなかったので、もう一度、全部取り直して作ったのがこの作品になります。」とコメントされました。また、「最初の48時間で作った作品が完成した後、演じられた吉村さんから連絡があり、48時間で自分でも消化できく悔しい、とのことだったので、取り直しますか?と聞くと可能であれば、という返事を頂いた」というのも撮り直しの理由だったそうです。
吉村様は「最初の企画の2日間の撮影では、ですごい量のセリフだったのですが今回、は冷静になって母の気持ちを呑み込めて演じることができたので良かった」とコメントされました。高村監督は各カットにおいて、ほぼワンテイクで終わったとのことで、「俳優さんの演技は通常、最初のテイクが一番いいので」とのコメントでした。
現在、監督は被害者家族の話と宗教の話の二つの企画を温めているそうで、こちらの作品の完成も楽しみです!

 

インターナショナルプログラム、Everything at onceからは、Director Henrik Zwartさんが来日!ニコラスレイ監督からの影響、8日間の撮影だったこと、カークラッシュはただ単に車ぶつけたんだよね😆ということなどお話いただきました。

続いて夜のアジア&ジャパンプログラム、冬子の夏、監督の金川慎一郎さん にお越しいただきました。

監督はCMの巨匠。青春映画をあまり作ったことがなかったようですが、だからこそ新鮮な作品が生まれたように感じます。キャスティングは大豆田とわこのドラマの娘役を見て、長澤さんはシーなどの出演を見て、でも最後までどっちにどっちをキャスティングしようか迷われていたようです。最後の独特のシーンの意図は少し隠してました笑。シンプルには期待を裏切りたかったのが大きそう。こどものうたを制作中らしいです。

「いつまで」のプロデューサー 射場好昭さんにまたまたまたお越しいただきました。

中川大志さん監督作品です。中川大志さんは2日間徹夜!でも二十代の監督だから全然ピンピンされてたとのこと!中川大志さんのエネルギーに感服です。普遍性のある出会いと別れと時間というテーマを、世代を超えて共通の体験をした、とおっしゃってました。来年も予想つかないものをつくる!との意気込みも。楽しみです。

表参道ヒルズ スペースオーでの上映は6/25(日)まで!映画祭も佳境です。ぜひともお越しくださいませ。

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