【レポート】「MILBON BEAUTY MOVIES」SSFF & ASIA秋の国際短編映画祭2024 上映&トークイベント

【レポート】「MILBON BEAUTY MOVIES」SSFF & ASIA秋の国際短編映画祭2024 上映&トークイベント

米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」と美容室向けヘアケア・化粧品メーカーの株式会社ミルボンのコラボレーションによるショートフィルム配信プロジェクト「MILBON BEAUTY MOVIES」の上映イベントが10月22日、「秋の国際短編映画祭2024」の一環としてユーロライブにて開催。モデル・タレント、さらには女優としても話題作に出演するなど活躍の場を広げているトラウデン直美さんをゲストに迎え、トークイベントが行われました。

余白があるところ、短いがゆえに観る側が想像する余地が

たくさんあるショートフィルムが好き

この日は『クローダ』、『信号待ちの出会い』、『希望への光』という3本のショートフィルムが上映されましたが、トラウデンさんはショートフィルムの魅力について「余白があるところ、短いがゆえに観る側が想像する余地がたくさんあるところが好きです。背景などがあまり細かく説明され過ぎないので、そこを想像したり『この後、どうなるのかな?』と考えたりするのが楽しいです。映画が終わっても、頭の中で続きが再生されるような気持ちになります」と語ります。

1本目の『クローダ』は、教会の家政婦として暮らす孤独を抱えた女性と類まれなるダンスの才能を持った少女・クローダの出会いを描いた一編。トラウデンさんは「クローダの周りの人たちの気持ち――『この特別な才能を埋もれさせちゃいけない』という使命感のような気持ちに共感しました」と感想を口にしました。

トラウデンさん自身、13歳でモデルとしてキャリアをスタートし、タレント、報道番組に出演するなど活躍してきましたが、つい最近になって、女優としての活動を始めました。その決断について「ずっとやりたいという気持ちはありました。でも『私じゃ需要はないだろうし、素晴らしい方々が記憶に残る素晴らしい演技をされているところに飛び込めないなぁ…』とずっとモヤモヤを抱えていました。リスペクトがあり過ぎるがゆえに『やりたい』と言えなくて苦しかったです(苦笑)」とふり返ります。それでも「もういいや! 言ったもん勝ちだし、それでチャンスがなかったらしょうがない! と思って、いろんな方に『実はお芝居にも興味が』と言ったり、ワークショップにも行ったりして…。そういう経緯があって今年、ありがたいことにお話をいただいて、やってみたらすごく楽しかったです」と充実した表情を見せます。そして映画の主人公・クローダと重ねて「彼女のように才能があるかはともかく…(笑)、誰かすくい上げてくれる人がいるんだなと。ひとりで輝ける人はまれで、世の中で輝いている人々にも必ずそういう存在がいるもので、そういう出会いは運命の瞬間だなと思います」とうなずきました。

2作目の『信号待ちの出会い』は信号待ちで隣同士になった車で惹かれ合い、信号が変わる前に何とかして連絡先を交換しようと奮闘する少年と少女を描いたかわいらしい作品ですが、トラウデンさんは「心の奥がチリチリするような感覚になり、(主人公たちと)一緒になって焦っちゃいました(笑)。5分くらいの作品の中にいろんなものが詰まった玉手箱のような作品でした」と印象を語ってくれました。

3作目の『希望への光』はドイツ映画。スーパーのレジに並んでいる出身国がバラバラの母親たちが、泣いている赤ちゃんをあやそうとそれぞれの国の言葉で歌を歌うというハートウォーミングな作品だが、多くの移民を抱えるドイツ社会の一面を描いてもいます。トラウデンさんは「ヨーロッパ全体で移民問題や政治の不安定さがある中で、(一緒になって歌う人々は)現実の社会と重ねて“希望”だなと思いました」と指摘します。

『一人の100歩よりも100人の一歩のほうが大きい』

―小さな幸せの積み重ねを大切にしたい

映画になぞらえて、トラウデンさん自身が日々、イライラや気持ちが落ち込むような状況に直面した時に、気持ちを上げて心をヘルシーに保つ“コツ”を尋ねると「好きなことをして気持ちをフレッシュにします。ふとした小さなことに幸せを見出せたらいいなと思います」と小さな幸せの積み重ねを大切にしているそう。「私の好きな言葉で、サステナビリティの文脈で教えていただいた『一人の100歩よりも100人の一歩のほうが大きい』というのがあって、それは日々の積み重ねにも置き換えられる話だなと。1日に100頑張るのではなく、365日、ひとつずつ小さなことをこつこつ積み重ねていくほうが大きいと思います」と語りました。

ちなみに、そんなトラウデンさんが趣味として楽しんでいるのが乗馬。「気持ちがリセットされます。千葉に1時間かけてドライブしながら行って、馬に乗って、馬の手入れもやって、泥んこになって帰るんですが、それがリフレッシュです。車でひとりの空間で考え事をするのも好きだし、馬に触っているだけで幸せですし、レッスン中は他のことを考えられないくらい全集中していて、良いことしかないです」と目を輝かせます。

『いい子でいなきゃ』をやめたら『やりたい』と

口に出せるようになった

続いて、心や体の“美しさ”にまつわるトークが展開。トラウデンさんは、印象的だったロングヘアをバッサリと切ったきっかけについて問われ「思い立ったのは唐突で『あ、短くしよう。いまだ!』と感じて直感的に決めました。その時、初めて髪を染めたんですけど、そうすることですごく軽くなったんです。いろいろ自分自身で勝手に背負い過ぎていたんだなと思いました。そのタイミングでスペインへ2週間の一人旅に行ったんですけど、髪を切ったこととその旅行でいろんなものが落ちて、良い意味で鎧を脱げたんだなと。ずっと勝手に自分で『いい子でいなきゃ』とか『期待されている通りにしなきゃ』と思っていたところがあって、それをやめたら自分でやりたいことを『やりたい』と口に出せるようになりました。お芝居もそのひとつです」と明かしました。

改めて、女優業という新たな挑戦について「これまでもいろんな仕事をさせていただき、そのどれも楽しかったんですけど、こんなにも先が楽しみになっている状況は過去になくて…いまが一番楽しいです!」と力強く語るトラウデンさん。一方で、自身にとって「もうひとつの軸」と語るのが、報道に関する仕事だといいます。トラウデンさんは、報道番組に携わる中で心がけていることとして「どの番組でも『なるべく取材に行かせてください』とお願いするようにしています。当事者の方の話を聞いてないことについて、自分が何を言えるのだろうと考えてしまうので、なるべく自分で足を運んで、生の声を聞いて、当事者が何を考えているかを知りたいなと思っています。それはすごく大きな経験で、『ここから見ると世界はこうやって見えるのか』となるし、そうやっていろんな角度で見ることで視点が固まり過ぎないでいられるといいなと思っています」と語ります。

最後にトラウデンさんは「私の頭の中のグルグルと回っているいろんな思いをみなさんに共有してしまいましたが(苦笑)、みなさんと同じ作品を観て、お話しをするという経験を共有することができて、楽しい一日になりました」と満面の笑みを浮かべ挨拶しました。

真摯に謙虚に仕事に向き合い、趣味にも没頭し、軽やかに人生を楽しみ、丁寧に言葉を選びながら思いを伝えてくれたトラウデンさんに共感した客席からは温かい拍手がわき起こりました。

イベントで上映したショートフィルムを

MILBON BEAUTY MOVIESで配信中!

本イベントで上映した『クローダ』と『信号待ちの出会い』は現在MILBON BEAUTY MOVIESで無料配信中。トラウデン直美さんのコメントとあわせて、ぜひご覧ください。

https://www.milbon.co.jp/fyb-magazine/movie/

イベント終了後にトラウデン直美さんより

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