戦争と生きる力プログラム supported by 赤十字 2
世界各地では今この時も、一向に終わる気配のない戦争・紛争に多くの人の人生が狂わされています。彼らにとって戦争は現在進行形で、命や生活、愛する人や大切なものを日々奪っていきます。
戦時下に暮らす人も、平和な国に住む私たちも、変わらず食卓を囲み、家族や友達と語り、恋人と大切な時間を過ごしています。
住んでいる場所が違うだけ、生まれてきた国が違うだけで、生きるための営みは何も変わりません。
作品に登場するさまざまな境遇の人たちの人生や想いに触れることで、 身近な人を思いやり、助け合うことの大切さを感じてもらいたい―――
そして、平和であることの意味やありがたみをもう一度みんなで考えたい―――。
このプログラムとの出会いをきっかけに、 日本発の「思いやり・平和」の気持ちを、世界のみんなの「生きる力」を支える原動力に変えてみませんか?
エイブラハムAbraham
ムスリム地区で指定される非ムスリムへの税金取立てを背景にキリスト教の家族が一人娘を救う計画を立てる。しかし、彼らの「完璧」な解決策は予想もしなかったさらなる問題を巻き起こす。
マイ・ブラザーMy Brother
20代のジャドは戦争で両親を亡くす。残されたのは兄弟のモハマドと彼だけだった。それからジャドの唯一の心配は、戦争に参加するモハマドを失わないことだった。
1945年3月、東京March 1945, Tokyo
1945年の東京の下町で、亡くなった妻の写真と共に暮らしている老人がいた。ある夜、激しい空襲に見舞われた老人は、近所の子供を助ける代償に妻の写真を手放してしまう。
悲しみの種Seeds of Sadness
国で発表された休戦と関係なく、ミャンマーにおける武力衝突は依然として深刻で、国中各所に地雷がちりばめられている。ミャンマー・バゴー地区に住む家族に起きた影響を描きながら、ミャンマー内戦における地雷負傷者の気高い声に耳を傾け平和を呼びかける。
1マスの前進Pawn
ニューヨークのある寒い夜。イラク戦争に従軍した元兵士は当時の記憶のフラッシュバックに悩み、自殺を図ろうとする。長い散歩に出かけてみると、気づけばイラク人の経営するチェスショップに入店していた。そこが彼に、生きる希望を与える場所となる。
何者かがSOMEONE
第二次世界大戦後のドイツ。ソ連軍は奪える土地を1センチでも取ろうとしていた。グレタと彼女の家族は地下室に隠れ、慈悲を天に乞う。しかし父はソ連の兵士たちが、ある正当な理由の為に、残忍な復讐をすると直観する。この作品は、「いつでも、どこでも始めはまだ可能」と訴える、実話に基づいた物語。
パパにタバコをSend Us Smokes
7歳のアデレイドは、父が第一次世界大戦で戦っていることから、せっかく送ったタバコのパッケージが届けられていないことに気づく。そこで彼女は幻想の中で自ら父に届けに行く冒険へと出かける。