映画的に制作された公式ミュージックビデオを公募したPV部門と、楽曲をもとにクリエイターが自由にショートフィルムを制作応募するクリエイティブ部門からなります。PV部門には、ショートショート実行委員会より賞金として60万円が贈られます。
クリエイティブ部門には、フェイス・ワンダワークスアワードとして、株式会社フェイス・ワンダワークスより賞金60万円が贈られ、副賞には、海外制作支援として20万円分の海外旅行券が贈られます。
彼との別れの後に新たな生活を歩んでいる“彼女”、 その彼女を忘れられない“彼”。
残された8ミリフィルムと謎の猫が2人の想い出にフカシギな奇跡を起こす・・・
8ミリフィルムをめぐる、かわいくて、せつない、ちょっと不思議なラストー リー。
Director : 岩田ユキ
優秀賞を頂き ありがとうございます。スキマさんから預かった「8ミリメートル」が、とても美しい歌だったので、出来るだけ間抜けな題材を使って同じテーマを語れたら一番素敵だと思い、このドラマを作りました。
受賞した事で どんな作品なのか?と気に留めてもらえる状況を頂けた事が、何よりの褒美です。未見の方は是非ご覧くださいませ、損はさせませんっ
1972年生まれ。2000年から映像制作を開始する。ENBUゼミナールで映像・脚本 を学び、 インディーズ時代から空気公団などの音楽PVを手がける。 2005年、オムニバス映画『ヘアスタイル』の一編『おさげの本棚』で商業映画デ ビューする。 2007年、『檸檬のころ』で長編映画 を初監督する。
Artist : スキマスイッチ 大橋卓弥、常田真太郎のソングライター二人からなるユニット。2003年7月デ ビュー。 2004年3月2ndシングル「奏(かなで)」がロングセラーとなる。2008年のソロ活動 を経て、 2009年11月4thアルバム「ナユタとフカシギ」を発売、ニュー・アルバムを引っさげ た 全国ツアーを大成功におさめた。
ザリガニは同じ水槽では生きられない。父と子、そして別れ…誰もが歩むであろう普遍的な問題を実話に基づき、美しい映像とリアル な感情で監督本人が語り綴った短編叙情詩。
Director:常盤司郎
優秀賞と観客賞のダブル受賞、本当に嬉しく思っています。 この映画は親父を映像に残しておきたいと云う、極めてプライベートな感情と手法で綴られた映画でした。そして観終えた後、家族や大切な人を思い出したり、 電話をかけたり…そんな後味を観客に持って帰ってもらえる映画作りを心がけました。その後、「クレイフィッシュ」を観たほんとに多くのお客さんから、直接またはメールなどで温かい言葉を頂きました。実際に親に電話した方も多かったみたいです。
また、この映画を撮る際には様々な奇跡が起きました。一泊二日の福岡の撮影中、福岡では数年ぶりの大雪が降り画面を彩ってくれたり、父の体調が(いま思えば)奇跡的に良かったり、そして何よりも父の日にこの賞を受賞できた事が大きな奇跡だったと思います。この賞を受賞した10日後に親父は逝ってしまいましたが、映像の中でその魂は生き続けているものと思っています。
この映画に携わったスタッフ達や映像に彩りを与えてくれた笹川美和さん、映画祭で出会った多くの人、映画祭関係者の皆さん、そして親父…全ての方々に感謝を伝えたいです!
映画・CM・アニメーションの監督・脚本家として活動。国際映画祭上映や海外の広告 祭での受賞も多数。 主な監督作として板尾創路主演「99%の自殺」、サザンオールスターズ・初ドキュメ ントムービー「FILM KILLER STREET ~director's cut~」等。
Artist:笹川美和 / 街生まれ、田舎生まれ日本の原風景を描く瑞々しいうた 新潟を拠点に活動する笹川美和らしい、田舎の風景を瑞々しい感覚で描写した楽曲。柔らかい音の重なりが郷愁、季節、匂いを呼び覚ます。ポップスの枠を超え、日本古来のうたの魅力を感じさせてくれる。
楽曲名「街生まれ、田舎生まれ」の内容どおり、生まれた場所とワタシの暮らす場所を描いた短編なのですが、撮影中に起こった奇跡により、この「映画」と「楽曲」が同時に生み出された様な化学反応が起こっています。
(審査員:青山真治監督)
奇妙な町に逃げ延びてきた男はそこで警備員の職に付くが日々思うようにいかず次第に人間的感情を失っていく。そしてそんな男の帰 りを待ち続ける、同じアパートに住む一人の女…。
Director:山田雅史
このような素晴らしい映画祭で賞を頂くことができ、まずこの作品に関わった全てのキャスト、スタッフに感謝します。今回の作品『nodule』は2009年の夏に京都で撮影した『天使突抜六丁目』という作品の素材を使用しています。日本的な風景の中に盆地特有の蒸し暑さや突然振り出す豪雨など特に季節感を表現したイメージ的なカットを使いました。映画音楽を数多く作られている渡邊崇さんの音楽はやはり素晴らしく映像の世界観の邪魔をする事無く作品を力強く支えてくれました。『泣きのBABIN』に出会えた事が今回の賞に結び付いたのだと思っております。
また今回映画祭に参加出来たことで世界中の優れた作品と出会い改めて短編映画にしかない面白さに気づき大変刺激を受ける事が出来ました。
この賞を励みに今後もより良い作品を作り続けていきたい思います。審査員青山真治監督、映画祭関係者の皆様、本当にありがとうございました。
1976年生 ビジュアルアーツ専門学校大阪卒業。2004年『つぶろの殻(TSUBURO)』ぴあフィルムフェスティバルに入選。バンクーバー国際映画祭、 釜山国際映画祭など海外の映画祭で上映。現在は最新作『天使突抜六丁目』を製作中。
Artist:Watanabe Takashi / 泣きのBABIN
唄とバスクラリネット、ピアノの3人編成の世界の中のアジアを感じさせる、静かで力強く、柔らかい室内楽です。
歌詞は日本語ではあるものの、文節を無視した譜割りになっています。そのため、聴いていて、日本語の印象はあるものの、意味は曖昧にぼやかされ、画と合わせた時に、画の表現するところを必要以上に限定しません。
旋律は日本に特有な音階によって表現され、それを支える和音は現代曲特有の複雑な和音によって構成されています。
様々な記憶や情景と結びつき、記憶は複雑な感情を呼びおこします。 海を越え、日本固有の価値観を世界に向けて発信する、そんな楽曲に仕上がりました。
今回作品で使用した映像は現在製作中の「天使突抜六丁目」という作品の映像を使いました。 渡邊氏の心地よいメロディーと澄んだ歌声が作品のモチーフである「天使」に繋がるものを感じ 特にドラマ部分ではなくイメージ的なカットを用い製作しまし た。