コンペティション対象作品の中から、下記5名の審査員がインターナショナル部門、アジア インターナショナル部門、ジャパン部門から各1作品を“優秀賞”として選定。さらに3作品の中からグランプリ1作品を選びます。
グランプリは、2010年度米国アカデミー賞短編部門ノミネート選考対象となります。
公式審査員(50音順/敬称略):アルベルト・カレロ・ルゴ(ラテンビート映画祭プロデューサー&プログラムディレクター)、草野仁(TVキャスター)、塩谷瞬(映画俳優)、桃井かおり(女優/映画監督)、行定勲(映画監督)
ヴェラは美術館で働く孤独な女性。ある寒い冬の夜、自宅に帰ると玄関先でホームレスの男が寝ていた。ヴェラは男を助けることに決めた。 2人をつなぐ糸はチョコレート。
Director : Thomas Korthals Altes (トマス・コルタレス・アルテス)
こんにちは、日本のみなさん、参加監督の皆さん、審査員のみなさん。まず始めに、このステージに立つことが出来ず、非常に残念でなりません。
しかし、私よりもとっても魅力的な『VERA(ミュージアムとショコラ』のビッグスターである主演のビアン・ド・モーアが代わりに登壇してくれました。彼女は、ベルギー人であり、オランダ人ではありませんので、昨晩(ワールドカップ予選日本対オランダの試合)の結果で責めることはしないでくださいね。彼女の話はこの辺にして、作品の話に戻りましょう。この台詞なしの作品を制作するにあたり、ヨーロッパ、そして海外でも上映されればと願っておりましたが今回、世界の反対側である日本でグランプリを受賞したことは、私たちの映像言語が万国共通であるということを物語っています。私がこの作品を撮影して受けたインスピレーションを、観ている皆さんにも感じて頂けたらと思います。審査員の皆さんに、この作品をグランプリに選んでいただいたこと非常に光栄に思いますし、ビアン・ド・モーアが代理受賞出来ることを嬉しく思います。彼女がいなければ、こんなにすばらしい作品に仕上がらなかったと思います。
審査員の皆さん、『Vera』を見てくれた観客の皆さん、そしてショートショート フィルムフェスティバルの皆さん、本当にありがとうございます。
次にショートフィルムを作るときには、必ずショートショートで入選しこの舞台に戻ってきます。それがいつになるか分かりませんが、この受賞が次回作に向けた大きなステップアップになることは間違いありません。ありがとうございました!
Photo : Bien de Moor : Actress (ビアン・ド・モーア)
「盆栽」が語る警備員ロミーの恋物語。近所で洗濯屋として働く快活な女性デイジーに恋するロミーだが、太っている自分に自信が持てない。はたしてロミーは自分のコンプレックスを克服し、愛をつかむことができるのか。
Director : Alfonso Torre III(アルフォンソ・トーレ)
映画祭に参加できたことは、凄い体験で興奮することばかりでした。映画祭スタッフ、ボランティア、監督や観客の皆さんに直接会うのは素晴らしい機会です。そして横浜のブリリア ショートショートシアターでの上映はとても感激しました。世界でも類まれない美しい劇場でした。また明治神宮参拝、スウィーパーズ、授賞式など、映画祭期間中でのアクティビティはどれも楽しいことばかりでした。
審査員の皆さんが『Bonsai(ボンサイ)』を選んでくれたこと、非常に光栄に思っています。よき友人達と共に自主制作をしたこの作品は、私にとってとても思いいれのある作品です。映画祭唯一のフィリピン作品が受賞したという事実は、母国にいる映画監督たちにすばらしい励みになるでしょう。そして登場人物に息吹を与えてくれた二人の役者、リカルドとアンヘルもこの素晴らしい映画祭、受賞式に来て欲しかったです。
映画祭での時間はとても素晴らしいものであり、この一流の映画祭でノミネートされた事実だけで、既に受賞したような感覚です。『ボンサイ』のストーリー、脚本が審査員の皆様の心に響いたこと、自分が伝えたかったメッセージが他の人に届いたということほど素晴らしいことはありません。『ボンサイ』の受賞が発表されたとき身震いし、そこからアフターパーティまでの時間ははっきり言ってあまり覚えていません。しかし人生で一番の時間だったことは言うまでもありません。ショートショート フィルムフェスティバル & アジア、そしてそこで出会えたすべての人たち、ありがとうございました!
デ・ラ・サール大学でコミュニケーション・アートを学んだ。映画・CM監督のエリック・マッティの下、Revolver Studiosでテクニカルディレクターを務める一方、フリーの映画編集者としても活躍。自作の短編映画全6作品で、脚本・編集・監督をこなす。
ジャパン部門優秀賞は該当作品なし
審査員コメント
ジャパン部門のノミネート作品ですが、テーマ設定や演出力など総合的に、既存の映像作品などのパターンを超えるような力が今ひとつ足りないように感じました。ショートフィルムは、映像に未来を形作る存在であり、クリエイティビティをもっと存分に発揮した、自由な表現が出来る場であると思います。
荒削りでも、へたくそでも光る挑戦!それを望んでいました。審査員一同、おおいに悩みましたが、協議の結果、今回は、ジャパン部門の優秀賞該当作品はございません。しかし、日本のクリエイターたちにエールの想いをこめて、奨励賞を1作品選びました。
アレクサンドラは、母親に婚約者を紹介するために、老人ホームを訪れる。しかし、3年振りに会った母親は、特殊な病気(コルサコフ症候群)のため、娘のことがわからない。彼女の頭の中では、娘は4歳のままなのだ…。
Director : 山本亜希(Aki Yamamoto)
関西学院大学文学部卒業後、映画制作を志し映画発祥の国フランスへ渡る。私立の映画学校を経て、パリ第一大学博士課程映画学科を中退。フランス3本の短編と、出身地である名古屋市主催で2本の短編を制作。
ヴェラは美術館で働く孤独な女性。ある寒い冬の夜、自宅に帰ると玄関先でホームレスの男が寝ていた。ヴェラは男を助けることに決めた。 2人をつなぐ糸はチョコレート。
Director : Thomas Korthals Altes(トマス・コルタレス・アルテス)
1978年生まれ。オランダ映画テレビアカデミー(NFTA)にて学ぶ。 監督を務めるのは本作で3作目。
賞について
優秀賞:オフィシャルコンペティション各部門の優秀賞1作品に贈られる部門別の最高賞。
ショートショート実行委員会/ショートショート アジア実行委員会より賞金として60万円、副賞としてキヤノンマーケティングジャパン株式会社よりデジタル一眼レフカメラ「EOS 5D Mark II」が贈られます。
東京都知事賞:アジア インターナショナル部門の優秀賞に副賞として贈られます。