真夏日よりも熱かった! 6月17日 シダックス・カルチャーホール会場 上映プログラムレポート
2016年06月17日
真夏日よりも熱かった!本日の渋谷シダックス・カルチャーホール会場から、プログラム上映後のアフタートークの模様をお届けします。
「台湾・高雄映画祭プログラム」から、同映画祭プログラマーと監督が登場
今年で6回目を迎える台湾・高雄映画祭とのコラボレーションプログラム。冒頭に、同映画祭プログラマー・Ms. Rochella Wangさんが登場し、映画祭の様子や上映作品の解説をしてくれました。
上映後には、高雄映画祭から5,0000台湾ドル(約16万円)の支援を受けて制作した作品『ニアの扉』のKek-Huat Lau監督が参加。高雄に出稼ぎにきたフィリピン人女性の孤独と郷愁を描いた作品です。
主人公に起用したのは、女優ではなく、なんと、本当にメイドとして働いている素人さん。他にも、普段の様子を隠しカメラで撮影したり、現場で思いついたアイデアを取り入れたりと、ドキュメンタリーのようなリアリティを追求したと言います。ちなみに、撮影は6日間、総勢11名のスタッフで行ったそうですよ。
「アジアインターナショナル&ジャパンプログラム4」から、ひかりTVアワードを受賞した『ソシオパス』のA.T監督が登場
少女とアンドロイドとの出会いを通じて、心なき現代社会を警鐘する衝撃作『ソシオパス』。アンドロイドらしい“小顔感”やスムーズな首の動きは、役者にグリーンマスクを被った状態で演技してもらい、後から顔の部分だけをCGで作っていったそう。「さぞかし、お金がかかったのでは?」と思いきや、普段一緒に仕事をしているCGスタッフに、なんと無償(!)でつくってもらったとのこと。いわゆる“お仕事”とは違い、自由な発想でチャレンジできることもあり、CGスタッフもノリノリで参加してくれたそうです。
海外のショートフィルムのような高いクオリティを目指して制作された本作は、本年度のアワードのひとつである、ひかりTVアワードを受賞!次回作として、 NTTぷららとの4Kオリジナルショートフィルムの製作が決定しています。楽しみですね!
「アジアインターナショナル&ジャパンプログラム3」から、『カミソリ』の監督・俳優陣、撮影監督が登場
理髪店夫婦と友人客の微妙な三角関係が、スリリングに展開する密室劇『カミソリ』。新谷寛行監督(&主演)は、向田邦子の小説や夏目漱石の「こころ」のような三角関係の世界には、書き手の内面にあるさまざまな人格が投影されると感じていて、それを理髪店のような密室空間で描けばさらに濃厚なものになると考えてシナリオを書いたと言います。
一方、撮影監督の斎藤文さんは、理髪店という密室劇なので、(絵的に)観客が飽きてしまわないように、店舗のガラス窓の向こうから撮影するなど、シナリオに書かれた登場人物の心理に沿って、メリハリのある撮り方を考えたそうです。
ちなみに撮影は、理髪店が休みの月曜日に2日間かけたとのこと。監督と役者陣とのコミュニケーションは密接にとり、カラオケボックスで練習することもあったそうですよ。
SSFF&ASIA@シダックス・カルチャーホール会場は、週末もイベントやプログラム上映が目白押し!スケジュール(「http://shortshorts.org/2016/schedule/#schedule03」)をチェックして、ぜひ遊びにきてください!
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