日本ではなかなか観られないカンボジア、インドネシア、ラオスなど6ヵ国の作品を特集した当プログラム。
上映後には、「闘鶏」のBety Reis監督(東ティモール)、「オフェリアのために」のChristopher de las Alas監督(フィリピン)が登場してくれました。
東ティモールに古くから伝わる女性禁制の闘鶏文化に迫ったドキュメンタリー「闘鶏」。Bety Reis監督は自身が女性であるため、現場に入る前の事前交渉はもちろん、撮影現場でもさまざまな苦労があったそうですが、人々が魅了される文化に迫りたいとの一心で制作に望んだといいます。
「オファリエのために」は、1960年代のフィリピンで、どうしても娘が欲しい母親に無理やりドレスを着せられている思春期少年を描いた物語。Christopher de las Alas監督は、祖父母の古いアルバムの中で、叔父さんが子供の頃にドレスを着せられていたのを見つけ、作品のインスピレーションを得たといいます。お母様の実家付近の撮影現場は、今も50年前と風景が変わらなかったため、当時の世界をそのまま再現できたそうです。
東南アジア各国の思わぬ文化や伝統に触れ、旅に出たような気分になりました。