鉄拳さんの芸術的なパラパラアニメ「滑走」の特別上映もおこなった当プログラム。上映後には、中国、シンガポール、日本の3作品から計7名が登場してくれました。
中国人ロックバンドの夢と恋と友情を描いた「青春ロックンロール」。劇中のバンドは実在しているそうで、実際のライブシーンを撮影したりとリアルな要素を取り込むことで、生き生きした作品に仕上げていったそうです。バンドメンバーのステージ上での喧嘩も本当の出来事だったようで、Tingerine Liu監督はそんなアクシデントにあわせて、柔軟にシナリオを書き変えたといいます。
「嘘はつかないさ」は、認知症になった妻と、彼女を励ます夫との触れ合いを描いた物語。シンガポールのKai Xiang Chang監督は、認知症で幻覚を見るようになった実の祖母を見ていて、この作品をつくろうと思い立ったそうです。深刻なテーマだからこそ、重くなりすぎないライトなタッチで描こうと心がけたといいます。
都会で暮らすエリートの兄と、夢を諦めて田舎に戻った弟。兄弟の確執が、母の死をきっかけに少しずつほどけていく「小春日和」。齋藤俊道監督は、まず郵便局を舞台にしたいというイメージを思いつき、そこから“心の葛藤を抱える兄弟に母が励ましと許しの言葉を伝える”という物語を作り上げていったそうです。この作品、今長編化に向けて動き出してるとか。実現が楽しみですネ〜。