ポーランド、ノルウェー、セルビアなど7ヵ国の作品が上映された、まさにインターナショナルな当プログラム。上映後には、学校での銃乱射事件を描いた作品「休憩時間」のNico van den Brink監督が登場してくれました。
「近年、母国オランダでは、今までは考えられなかったような凄惨な事件が起きています。その深層に作品を通じて迫りたいと考えました」とNico van den Brink監督。観客には、ただインパクトを与えるだけではなく、「なぜこのような事件が起こるのか」「実際このような事態に直面したら、人はどのようにリアクションするのか」などさまざまな問題を提起したかったといいます。
映画の中では詳しく語られていませんが、この事件の被害者と加害者を姉弟と設定するなど、バックストーリーを入念に考えられていました。また、作品中で印象的な役割を果たす “鏡”は、おとぎ話の白雪姫のように主人公の内面を映し出す道具として、サスペンスの要素を高めるファクターとして活用したといいます。
現代の社会問題をシャープに描く、そんなショートショートの可能性を感じた作品でした。